はじめに
力強く続いていたトレンドがふと止まり、方向感のない横ばいの動きが続くと、「この先どうなるのか」と不安や迷いを感じるトレーダーは少なくありません。しかし、このような局面こそ、市場が次の大きな動きを準備している重要なサインです。YouTubeチャンネル「FXゴールドナビ」の最新の市場分析動画は、まさにこの状況を読み解くための羅針盤となります。
動画では、現在の相場(2021年3月22日の週時点)は、長期トレンド後の自然かつ必然的な「調整」局面にあり、特にクロス円は大きな「トレンド転換」を目前に控えている可能性があると鋭く指摘しています。本記事では、そのプロの分析の要点を解説します。
横ばい相場が示す「次への備え」
動画の分析によると、現在、ほとんどの主要通貨ペアは長く続いたトレンドから「横ばい」、すなわちレンジ相場へと移行しています。これはチャンスの枯渇ではなく、むしろ次の大きな方向性を模索するためのエネルギーを蓄積している「調整」期間と捉えるべきです。
この背景には、不安定さを増す株式市場の影響があります。日経平均が週末にかけて大きく下落するなどボラティリティが高い一方で、NYダウは比較的に堅調を維持しており、市場全体のセンチメントが定まっていません。このリスクオンとリスクオフの綱引きが、為替市場を方向感の乏しい展開にさせているのです。しかし、このような静かな相場こそ、次の大きなトレンドに備えるための重要な準備期間となります。
勝負の分かれ目となる「トレンド転換ライン」
今回の分析で最も重要なポイントは、クロス円における「トレンド転換ライン」への注目です。ユーロ円、ポンド円、豪ドル円など、複数のクロス円ペアが直近の高値圏で上昇の勢いを維持できず、この重要なテクニカル水準に接近しています。
例えばユーロ円は、最高値を一瞬更新したものの、強い売り圧力に押し戻される「だまし」の動きを見せました。また、ポンド円は、このラインを割り込むと「ダブルトップ」や「ボックスブレイク」といった、下落を示唆する典型的なチャートパターンが完成する可能性があります。
このラインを明確に下へブレイクした場合、長らく続いた上昇トレンドが終わり、新たな下降トレンドが始まる可能性が高いことを示唆します。これは、新しい大きな流れの「トレンド初動」を捉える絶好の機会となり得ます。動画では、この局面の重要性を次のように強調しています。
特にクロス円に関してはトレンド転換を示唆するような形、そこへ近づいている通貨ペアは非常に多くなっていますので、来週はトレンドの転換ラインに注目しながら…
異なる好機:ポンドドルの綺麗なボックス相場
クロス円が大きな方向性の変化をうかがわせる一方で、動画では全く異なる、しかし同様に明確な好機も示されています。その代表例が、ポンドドル(GBP/USD)です。
ポンドドルは現在、非常に分かりやすい「綺麗なボックス圏」の中で推移しており、レンジ相場の教科書的な状況を呈しています。このような局面では、リスクを明確に定義できる2つの古典的な戦略が考えられます。
- 逆張り戦略: レンジの上限や下限といった境界線付近で、反発を狙って反対方向にエントリーする。
- ブレイクアウト戦略: 価格がレンジを力強く突き抜けるのを待ち、その勢いに乗って追随する。
これは、トレンド転換を狙うクロス円とは対照的な、レンジ内での機会を捉えるアプローチです。
ドル円に潜む2つの売買シナリオ
ドル円(USD/JPY)も横ばいの動きが続いていますが、アナリストはこうした状況においても、多角的な計画を持つことの重要性を示しています。来週に向けて、具体的に2つの買いトレードのシナリオが特定されています。
- 強気継続シナリオ(ブレイクアウト戦略): 直近の高値ラインを明確に上抜ければ、上昇の勢いが再開したと判断し買う。
- 押し目買いシナリオ(ディップ・バイイング戦略): もし価格が下落しても、重要なサポートラインまで引き付けたところで買う。
このように、相場の状況に応じて複数のトレードプランを準備しておくことで、どちらの展開になっても冷静に対応できるのです。
おわりに
現在の横ばい相場は、停滞ではなく、次の大きなトレンドに向けた重要な準備期間です。今回の動画で示された戦略的なポイントは、以下の2点に集約されます。
- クロス円:トレンド転換の初動を捉えるための監視
- ポンドドル:明確なレンジを活用した逆張り・ブレイクアウト両面での準備
どちらのシナリオが実現するのか、あるいは新たな展開が待っているのか。来週の市場の動きを注意深く見守り、訪れるチャンスに備えましょう。
動画本編では、各通貨ペアの具体的なチャートを使いながら、さらに詳しく解説されています。次の大きな動きに備えるために、ぜひご覧ください。

