なぜドル円は急落したのか?日経平均、ゴールド、ビットコインまで動いた「サプライズの1週間」をプロが読み解く

FXゴールドナビ

先週のドル円急落は多くの市場参加者を揺さぶったが、プロのトレーダーは冷静にその本質を見抜いていた。本稿では、FX歴5年の加藤氏による鋭い分析を紐解き、乱高下の裏にあった真の好機と、来週に向けた戦略的視点を明らかにする。単なるニュースの要約ではない。プロの思考プロセスを追体験し、この1週間のサプライズを来週の戦略に繋げるための羅針盤としてご活用いただきたい。

一本の発言が市場を凍らせた:ドル円乱高下の舞台裏

今週の市場を最も揺るがしたのは、木曜日に発生した円の急騰劇だった。週前半の膠着状態を打ち破ったのは、たった一本のニュースだった。

木曜日、日銀の要人発言として物価上昇の目安が立ったという風な発言が出ると、マイナス金利の早期解除を示唆する内容であったため、強い円高の発生となりました。

この観測報道をきっかけに、ドル円は一気に下落。しかし、この円高の流れは一方通行では終わらなかった。月末のポジション調整フローが下支えとなり、相場は一転して150円台を回復。わずか1日のうちに往復するジェットコースター相場は、市場のセンチメントがいかに不安定であるかを物語っていた。

しかし、このドル円の動きは孤立した現象ではなかった。むしろ、為替市場の小休止とは対照的に、他のアセットクラスでは大きな資金の流れが観測されていた。

主役不在の為替市場と、沸騰する周辺アセット

ドル円が激しい動きを見せた一方で、ドルストレートをはじめとする主要通貨ペアは週を通じて小動きに終始した。その静けさとは裏腹に、他の市場は熱狂に包まれていた。

  • 日経平均株価:週を通じて力強い動きを維持し、金曜日には史上最高値を更新。
  • ゴールド:金曜日に急騰し、週足の重要なレジスタンスラインを突破する力強い動きを見せた。
  • ビットコイン:驚異的な勢いで上昇を続け、過去の最高値に迫る水準まで到達。

加藤氏はこれらの関連市場の動向も網羅的に指摘し、市場の全体像を捉える重要性を強調している。この「主要通貨は動かず、株・金・ビットコインが沸騰する」という状況は、市場の資金が明確なトレンドを求めて、為替からより勢いのあるアセットへ一時的に避難・流入していたことを示唆している。

プロは「何もしない時間」を最も重視する

これほどダイナミックな市場で、プロはどのように立ち回ったのか。加藤氏の哲学は「市場が明確な好機を提示した時にだけ行動する」という、極めて規律の取れたものだ。

週前半の主要通貨ペアに見られた方向感のなさは、まさに加藤氏が「待つべき時」と判断した根拠そのものだ。そして、その哲学の真価は、週後半の重要指標発表への対応にこそ表れている。

木曜日の米国PCEデフレーターは、結果が「予想通り」であったため、相場は方向感なく上下に振れる展開となり、トレードには不向きな状況だった。氏はこれを見送る。対照的に、金曜日の米国ISM景況指数は結果が「予想を下回った」ことで、明確なドル売りの方向性が生まれた。指標の結果とチャートの方向が一致したこの瞬間こそ、プロが躊躇なく仕掛ける絶好の機会だったのである。

月曜、火曜、水曜に関してはボラティリティが小さかったためこの付近はノートレードとし、勢いが出てきた場面でトレードしていく、そういったトレードを今後も続けていきたいですね。

明確な触媒(カタリスト)が登場するまで静かに待ち、好機が訪れれば即座に行動する。これが、一貫して利益を上げ続けるプロの思考法だ。

来週の戦略:円安トレンド継続を睨んだ2つのシナリオ

この波乱の一週間を経て、来週はどのように相場に臨むべきか。加藤氏は、依然として根強い「円安」トレンドを基本方針とし、「クロス円の買い」を狙う戦略を掲げている。

特にドル円については、現在のレンジ相場を意識し、サポートライン付近での押し目買い、もしくはレジスタンスラインを明確にブレイクした後の追撃買いという2つのプランを提示。これは、レンジが継続するシナリオ(サポートでの反発狙い)と、円安トレンドが再加速するシナリオ(レジスタンス突破狙い)の両方に対応するための、柔軟な戦略と言える。

さらに、来週は市場を大きく動かす可能性のある重要指標が目白押しだ。

  • 米国ISM非製造業景況指数
  • 欧州ECB政策金利
  • 米国雇用統計

これらの発表を控え、今週以上に活発な相場展開が予想される。戦略的な準備が不可欠となるだろう。

おわりに

先週は、日銀発言をきっかけにサプライズが連鎖した1週間だった。しかし、プロの冷静な分析を通せば、ノイズの奥に明確なトレードチャンスが存在していたことがわかる。市場の本質的な流れを掴むヒントは、まさにそこにある。

より詳細なチャート分析や具体的なエントリーポイントについては、ぜひ元動画で確認してほしい。

動画の全体像を掴んで、来週の相場に備えてみてはいかがでしょうか。