FX1分足スキャルの答えは「待つ」ことにあった。あるトレード動画が教えてくれた、焦らない技術

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はじめに

FXトレードをしていると、「絶好のチャンスが来そうだ」と感じたときに、焦りや不安から早まってエントリーボタンを押してしまった経験はないでしょうか。理想的な形が目の前で形成されつつあると、その機会を逃したくないという気持ちが先走ってしまうものです。

今回ご紹介するのは、プロトレーダーの加藤氏によるリアルトレード動画です。この動画が教えてくれるのは、単なる忍耐の重要性ではありません。それは、スキャルピングの真髄が、厳格なルールを守る「規律」と、相場の状況に合わせて判断を変える「柔軟性」を両立させる、いわば**「規律ある適応力」**にあるという、より深い洞察です。

シナリオ通りに完璧に進まない状況で、プロがどのように考え、判断し、行動するのか。その思考プロセスを覗き見ることで、多くのトレーダーが抱える課題へのヒントが見つかるはずです。

「完璧な形」だけを追い求めない柔軟性

動画で示されたのは、ドル円1分足でのトレンド転換を狙った、非常に確度の高いトレードセットアップでした。ラウンドナンバー(キリの良い価格帯)にも支えられた、まさに教科書のような場面です。トレーダーの加藤氏は、このセットアップを完成させる「決定的な大陽線」の出現を待っていました。

しかし、実際に出現したのは、彼の基準を満たさない小さな陽線でした。なぜ見送ったのか?その理由は明確で、ローソク足の大きさが基準である4pipsに満たなかったからです。多くのトレーダーならここで見送るか、根拠が崩れたと判断するかもしれません。しかし彼は、続くローソク足も陽線で引けたことを確認し、トレードプランを適応させます。「小さな陽線が2本連続すれば、1本の大陽線と同じ意味合いになる」と解釈したのです。

合計すると1本の大陽線と同じような意味合いとなってくる

これは単なる小手先のテクニックではなく、チャートパターンを暗記するのではなく、その裏にある市場参加者の心理や勢いを読み解く、プロフェッショナルな相場観の表れです。

「終値の確定を待つ」という規律の重要性

柔軟な思考の一方で、この動画が最も強く教えてくれるのが、「ローソク足の終値が確定するまで待つ」という鉄の規律です。

動画内では、陽線がぐんぐん伸び、あたかもブレイクアウトが成功したかのように見える瞬間があります。しかし、ナレーターは冷静に「終値の確定」を待ち続けます。結果として、そのローソク足は長い上ヒゲをつけ、上昇が否定される「ダマシ」の形となりました。もし形成途中の勢いだけで飛び乗っていたら、すぐに損失を抱えることになっていたでしょう。

形成途中 でエントリーするとダマシに捕まっ てしまうことがありますのでそこを避ける意味で終値確定をしっかり と見ていきます

この一瞬の「待つ」という行動こそが、「規律ある適応力」の「規律」の部分であり、経験の浅いトレーダーとプロフェッショナルを分ける決定的な差と言えます。

「試し打ち」と「本命」で分ける二段構えのエントリー

理想的なシグナルが出なかった曖昧な状況に対し、動画では非常に巧みなエントリー戦略が披露されます。これは、不完全なシグナルというジレンマを解決するための、古典的かつプロフェッショナルなテクニックです。

まず、2本の小さな陽線が確定した時点で、ロットサイズを抑えた**「試し打ち」**のエントリーを行います。これにより、上昇の可能性に乗り遅れるリスクを回避しつつも、本格的な参入は保留し、リスクを限定します。

次に、彼は価格が一時的に下落する可能性(押し目)を想定し、もし価格がEMA13(13期間指数平滑移動平均線)まで戻ってきたら、より大きなロットで**「本命」**のエントリーをすると計画。この本命エントリーは、利確10pips、損切り10pipsという明確なルールが設定されています。

この二段構えのアプローチは、リスクを管理しながら、より有利な価格でポジションを構築する機会を狙うものです。そして実際に、価格はEMA13まで下落し、そこからのエントリーは含み損を一切抱えることなくスムーズに利益を伸ばしていきました。

EMA 13から綺麗に含み損ゼロで伸びてますね

これは、計画性とリスク管理が一体となった、非常に洗練された戦略です。

利益確定までの「上がったり下がったり」を受け入れる

動画は、ポジション保有中の心理的な側面もリアルに映し出しています。トレードが利益目標まで一直線に進むことは稀であり、含み益と含み損の間を行き来するのが普通です。ナレーターは、「方向性さえ間違っていなければ、慌てずに保有し続ける」ことが重要だと語ります。

やっぱりこう上がったり下がったり含み益から含み損になったりということを繰り返しな がら行きます

しかし、ここでも「柔軟性」というテーマが再び登場します。動画では、**「途中決済」**という考え方が紹介されています。たとえ目標の10pipsに到達していなくても、一気に大きな含み益が出た場面では、早めに利益を確定させることも有効な戦略だというのです。これは「タイムパフォーマンスを高め、リスクを抑える」ための、もう一つのプロの適応力です。

もし価格の変動を見続けるのがストレスなら、OCO注文を入れてチャートから離れるという「規律」を守る方法もあります。規律を守りつつも、相場の勢いに合わせて柔軟に利確する。エントリーから決済まで、一貫した哲学が流れていることがわかります。

おわりに

この動画が教えてくれるのは、単なるスキャルピングのテクニックではありません。それは、厳格なルールを守る「規律」と、完璧な形に固執せず相場に合わせる「柔軟な思考」を融合させた、**「規律ある適応力」**というプロの神髄です。

シナリオ通りに進まない不完全な状況の中で、プロがどのように考え、リスクを管理し、冷静に判断を下していくのか。そのリアルなプロセスにこそ、この動画の真の価値があります。トレードで一歩先に進みたいと考えるすべての人にとって、必見の内容と言えるでしょう。

ぜひ、動画の全編を視聴して、プロの思考プロセスを体感してみてください。