Introduction
FXは「上がるか、下がるか」を当てる二択のはずなのに、なぜこれほど当たらないのか。負けるのは一瞬なのに、勝つときはなぜあれほど苦労するのか。多くのトレーダーがこの壁に直面します。
もしあなたが同じ悩みを抱えているなら、鍵となるのは、新たなテクニカル指標や必勝法ではありません。それは、あなたの内面にある、根本的な思考の転換です。この記事では、あるYouTube動画が提示する核心的なメッセージ――自分自身の「理想の勝ち方」を明確に言語化すること――が、いかにしてあなたのトレードを根底から変革しうるのかを解説します。
「勝ち」なら何でも良い、が一番危ない
まず理解すべき重要な点は、すべての「勝ち」が同じ価値を持つわけではないということです。
動画では、次のような思考実験が提示されます。あるポイントで買いエントリーした後、価格はすぐに逆行し、最大88pipsもの含み損を抱えました。精神的に厳しい10時間を耐え抜き、ようやく価格がエントリーポイントまで戻り、最終的にプラス0.5pipsで決済したとします。
結果だけ見れば、これは紛れもない「勝ちトレード」です。しかし、あなたはこの結果に心から満足できるでしょうか?「勝率の高さ」を理想に挙げる人であっても、10回中9回がこのような勝ち方では、果たして満足できるでしょうか。
ほとんどの人が「No」と答えるはずです。この例が示すように、単に「とにかく勝ちたい」という漠然とした願望は、精神を消耗させ、再現性のない、持続不可能なトレードへとトレーダーを導く危険な罠なのです。
勝ちトレードと一口に言ってもその内容というのは全然変わってくるわけですね。
苦戦の根本原因は「理想の勝ち方」を知らないこと
では、なぜ多くのトレーダーが苦戦するのでしょうか。動画はその根本原因を驚くほどシンプルに指摘します。それは、自分自身の「理想の勝ち方」を言語化できていないからです。
これは非常に単純明快なロジックに基づいています。そもそも自分の中で明確に定義されていない結果を、意図的に、そして一貫して再現することは不可能です。
この気づきこそが、トレードの焦点を外部の市場要因から、トレーダー自身の内面的な明確さへとシフトさせる「アハ体験」となります。勝てない原因は市場や手法にあるのではなく、まず自分自身の勝ちの定義が曖昧であることにあったのです。
理想の勝ち方を言語化できていないということです。理想の勝ち方を知らないから理想の勝ち方が増えないよねという風な非常に単純な話になってくるかと思います。
あなたの理想を定義する「3つの観点」
では、具体的にどうすれば「理想の勝ち方」を言語化できるのでしょうか。動画では、実践的な3つのステップからなるフレームワークが紹介されています。
1. 何を重視するか (What to Prioritize)
最初のステップは、トレードにおいてあなたが最も大切にする価値観を決定することです。これは人によって大きく異なります。例えば、以下のようなものが挙げられます。
- チャンス数: とにかく多くのトレード機会をこなし、複利でスピーディーに資金を増やしたい。
- 勝率: 精神的な安定を最優先し、負けのストレスが少ないトレードを続けたい。
- 利益率: トレード回数や勝率よりも、月単位での最終的な利益の大きさを重視する。
- 実現可能性: 副業トレーダーなど、忙しいスケジュールの中でも実践できることを最優先する。
2. 何を重視しないか (What NOT to Prioritize)
次に、何を「諦める」かを明確にします。これは極めて重要なステップです。どんなトレード手法にも強みと弱みがあり、これらはトレードオフの関係にあります。
例えば、「高い勝率」を重視すれば、エントリーチャンスは厳選されるため「チャンス数」は必然的に減少します。「チャンス数」を重視すれば、より多くの場面でエントリーするため「勝率」は下がる傾向にあります。
何を重視しないか、つまり手法の弱点として許容する部分をあらかじめ認識しておくことで、その弱点に直面したときに「この手法はダメだ」と安易に諦めることなく、一貫性を持って戦略を継続することができます。
3. どの手法を選ぶか (How to Choose the Method)
具体的なトレード手法(スキャルピング、デイトレード、使うインジケーターなど)を選ぶのは、最後のステップです。多くのトレーダーが失敗するのは、このステップから始めてしまうからです。
「何を重視し(1)、何を重視しないか(2)」という自分自身のトレード哲学が明確になっていれば、それに合致する手法は自ずと絞られてきます。この順番を守ることが、ブレないトレード戦略を構築するための鍵となります。
具体例:「含み損ゼロ」から逆算するトレード設計
この3ステップのフレームワークを、動画の解説者が自身の「ゴールデン手法」を例に具体的に説明しています。
彼の理想は、**「極力含み損がゼロの勝ち方」**を実現することです。この一つの明確な理想から、戦略全体が論理的に導き出されます。
- 1. 重視する点:
- チャンス数が多いこと
- 忙しくても実践できること
- 50%以上という、まずまずの勝率を確保すること
- 極力含み損ゼロで勝つこと
- 2. 重視しない点(諦める点):
- 大きな値幅(pips)を取ること
- 高いリスクリワード比率
- 3. 選んだ手法:
- 上記の理想を実現するため、トレードスタイルはスキャルピングを選択。
- 含み損を極力ゼロにするため、EMA 13(指数平滑移動平均線)へのタッチを精密なエントリーポイントとして利用する。
- 高いリスクリワードは求めず、まずまずの勝率を維持するため、利確と損切りを10 pipsに設定したリスクリワード1:1のシンプルなルールを採用。
このように、「含み損ゼロ」という明確な理想を起点にすることで、トレードスタイルからエントリー、決済ルールまで、すべてが一貫性を持ったひとつの完成されたシステムとして構築されているのです。
Conclusion
FXで勝ち続けるために必要なのは、漠然と「勝ちたい」と願うことではありません。それは、自分にとっての「理想の勝ち」とは何かを深く掘り下げ、明確な言葉で定義することです。
優れたアスリートや強豪チームが自分たちの「勝ちパターン」を知り尽くしているように、成功するトレーダーもまた、自分が再現したい理想のトレードを具体的に理解しています。この言語化のプロセスこそが、闇雲なトレードから脱却し、再現性のある成功への道を切り拓く第一歩となるのです。
この記事を読み終えた今、ぜひご自身に問いかけてみてください。
あなたの「理想の勝ち方」とは、具体的にどのようなものでしょうか?
より深い理解と、あなた自身の成功への道を定義し始めるために、ぜひ元の動画もご覧ください。

