はじめに
今週のFX市場は、株式市場の回復をきっかけとした、突如の「円安トレンド」に支配されました。これまでとは異なる市場環境に、戸惑いや新たなチャンスを感じているトレーダーも多いのではないでしょうか。
本稿では、この新しい相場の力学を解き明かし、プロが狙うべき来週のトレード戦略を具体的にお伝えする。なぜ市場が動いたのかという根本原因から、プロが注目する具体的な通貨ペアとエントリー戦略まで、来週のトレードに不可欠な情報を凝縮してお届けします。
なぜ円安は突然始まったのか?株式市場との連動性
今週の相場の動きを理解する上で最も重要なポイントは、株式市場との連動性です。日経平均やNYダウといった主要株価指数が週後半にかけて大きく上昇したことを受け、市場は「リスクオン」ムードに包まれました。
このリスクオンムードが、安全資産とされる円を売る動きを加速させ、突如として強力な円安トレンドを発生させたのです。特にユーロ円やポンド円といった欧州通貨ペアでは、300〜400pipsにも及ぶ急騰が見られ、相場の雰囲気が一変したことを明確に示しています。このマクロ環境の変化こそが、来週のトレード戦略を立てる上での大前提となります。
ドル円に見る「教科書通りのトレンド転換」
今回の円安局面で、特に注目すべきはドル円の動きです。1時間足チャートでは、まさに「教科書通り」と言える美しいトレンド転換の形が見られました。
具体的には、これまで意識されていた下落トレンドの戻り高値を明確にブレイクし、その後、ブレイクしたラインが今度はサポートとして機能する「サポレジ転換」を確認してから、力強く上昇を継続しました。このパターンは、トレンドの始まりを捉える上で非常に重要なシグナルとなります。
最安値に対する戻り高値、ここをブレイクしてくることで上昇トレンドに転換する非常に綺麗な形となっていますので、このパターンはしっかりと覚えておきたいですね。
このような典型的なパターンを見逃さないことが、優位性の高いトレードの第一歩です。
大きく動いても手が出しにくい通貨ペア
一方で、大きく動いたからといって、すべての通貨ペアがトレードに適しているわけではありません。ユーロ円やポンド円は300〜400pipsという大きな値動きを見せましたが、これらの通貨ペアは「トレードには不向き」と判断するのが賢明です。
その理由は、日足チャートの形が定まっていないためです。特にポンド円は、日足に長いヒゲが多発しており、方向性が定まらない迷いを示唆しています。値動きの大きさ(ボラティリティ)と、トレードのしやすさ(質の高いセットアップ)は別物です。大きな動きに惑わされず、冷静にトレードすべき相場かどうかを判断することが重要です。
来週の狙い目。プロが注目する2つのトレード戦略
では、この新しい相場環境で、来週は具体的にどの通貨ペアを狙うべきなのでしょうか。明確な根拠に基づいた2つのトレード戦略が示されています。
- ポンドドル (GBP/USD): 日足チャートで形成されているレンジの上限に価格が近づいています。ここを起点に2つのシナリオが考えられます。1つは、このレンジ上限を力強く上抜ければ「ブレイクアウトの買い」。もう1つは、このラインで反発するようであれば「逆張りの売り」です。明確な節目を利用した戦略となります。
- ドル円 (USD/JPY): 短期的な上昇トレンドに入ったことから、「押し目買い」が基本戦略となります。上昇が続いている中で、一時的に価格が下落したタイミングを狙って買いでエントリーする手法です。具体的には、過去のトレンドラインやチャネルライン付近まで価格が下がってきたところが、絶好の買い場となる可能性があります。
さらに、来週は米国のISM景況指数や雇用統計といった重要経済指標の発表が目白押しです。これらのイベントは市場に大きな変動(ボラティリティ)をもたらす可能性が高く、大きなトレードチャンスが生まれることが期待されます。
おわりに
今週の株式市場の回復をきっかけに、新たな円安トレンドが始まりました。この変化を的確に捉え、来週の相場を乗りこなすための明確なロードマップを把握することが重要です。
特にポンドドルとドル円については、具体的なトレード戦略まで見えており、来週のトレードプランを構築するための、強力な基盤となるはずだ。来週のチャンスを最大限に活かすために、ぜひ詳細なチャート分析を自身の目で確認し、準備を整えていただきたい。

