はじめに
FXをしていれば、誰もが一度は「しまった、チャンスを逃した!」と、勢いよく伸びていくチャートを前に焦りや悔しさを感じたことがあるはずです。しかし、プロの視点は少し異なります。
本記事のベースとなる水島翔氏の動画では、単なる勢いに任せた「飛び乗り」を推奨しているわけではありません。重要なのは、相場の「勢い」と「利益を抜けるスペース(値幅)」を冷静に天秤にかけ、根拠を持って判断することです。たとえエントリーが遅れたと感じる局面でも、プロがどのようなプロセスでリスクを限定し、利益を抜き取っているのか。その「後乗り」の極意を学ぶことで、出遅れた相場は「諦める対象」から「計算された戦場」へと変わるはずです。
相場の勢いに乗る「後乗り」トレードの考え方
上昇の勢いが極めて強い局面では、従来の「じっくり引きつけてから入る」というスタイルだけでは機会損失を招きがちです。水島氏が実践しているのは、その圧倒的なパワーの「一部」だけを賢くもぎ取る手法です。
この手法の最大の特徴は、分析のウェイトを長期足のトレンド維持よりも、今まさに動いている短期足の勢いに置く点にあります。水島氏は動画内で次のように語っています。
上位足から順番に見ていってのトレードっていうよりかは、この短期足でできている上昇の波に少しだけ乗っかっていくようなトレードです。
プロがなぜこの「後乗り」を許容できるのか。その論理的根拠は**「次の抵抗帯(壁)までのスペース」**にあります。4時間足レベルで見た際、ターゲットとなるレート(急落の起点など)までに十分な距離があれば、たとえ初動を逃していても、その空白地帯で利益を出すことは十分に可能なのです。ただし、この戦略には「潔さ」が不可欠です。勢いが止まったと判断した瞬間に即座に撤退する規律こそが、あなたの資金を守る盾となります。
多角的な環境認識から導き出す「キリ番」と「抵抗帯」
短期足の波に乗るとはいえ、根拠のないエントリーは単なるギャンブルです。動画では**USD/JPY(ドル円)**を対象に、週足から1分足までを網羅するマルチタイムフレーム(MTF)分析を行い、進むべき「道しるべ」を明確にしています。
特に注目すべきは、相場心理の節目となる**「136.00円」といったキリ番(ラウンドナンバー)**や、長期的なレンジ幅の把握です。
- 週足・日足: 目線の固定。週足レベルでは「約25円幅」という広大なレンジの中にいることを把握し、短期的なボラティリティに惑わされない大局観を持ちます。
- 4時間足: かつての急落の起点など、上昇を阻む可能性のある「抵抗帯」を特定。この「壁」までの距離が、後乗りエントリーの可否を決めます。
- 5分足: **フラッグ(旗型)**などのチャートパターンを確認。たとえ上昇の最中であっても、フラッグを形成し再度高値を更新する動きは、後乗りトレーダーにとっての「第2の入り口」となります。
指標発表直前の「スプレッド」とリスク管理の鉄則
トレードにおいてテクニカル以上に重要なのが「時間帯」と「取引コスト」の把握です。本トレードが行われたのは、欧州市場からニューヨーク市場へと切り替わる時間帯(日本時間17時〜18時頃)。経済指標の発表を控え、相場が極めて不安定になるタイミングです。
ここで編集者として強調したいのは、多くの初心者が軽視しがちな**「スプレッドの拡大」のリスクです。動画内では、指標発表の瞬間にスプレッドが「0.2から0.9」**へと急拡大するリアルな様子が示されています。
指標の発表のタイミングっていうのはスプレッドが開きやすいので、そのタイミングでのトレードっていうのは危険なので控えてほしいなと思います。
水島氏は、指標発表の5分前には決済を検討するという厳格なルーティンを守っています。発表直後は注文が滑る「スリッページ」や、流動性が枯渇する「真空地帯」が発生しやすいためです。テクニカルが効かなくなる不確実なイベントから身を引くことこそ、プロのルーティンです。
負けを最小化し利益を最大化するOCO注文の活用術
感情を排除し、システム的に利益を残すために活用すべきが**OCO注文(利確と損切りの同時設定)**です。動画で示された戦略は、リスクリワードの観点から見ても非常に合理的です。
- 損切り(リスク): 約3pips
- 利確(リワード): 約20pips
この**「1:6」にも迫る高い比率が、後乗りトレードを強力な手法へと昇華させます。さらに特筆すべきは、エントリー後に価格が順行した際、というテクニックです。これにより、最悪でも「負けはゼロ」というゼロリスク・モード**で利益を伸ばすことが可能になります。
おわりに
「乗り遅れた」という恐怖心は、正しい環境認識と緻密なリスク管理があれば、むしろ「強い勢いを確認できた」という確信に変えることができます。この視点の転換――「完璧なタイミング」を追うのではなく「期待値の高いスペース」を抜くという考え方こそが、勝ち組トレーダーへの第一歩です。
動画本編では、ここで紹介した理論が実際のチャートでどのように機能しているのか、水島氏が何を指標に、どの瞬間にクリックしたのかという「生の判断」が収められています。ぜひ動画を最後まで視聴して、プロの呼吸を自分のものにしてください。
動画を最後まで視聴して、どの判断基準が自分のトレードに活かせそうか、ぜひ確かめてみてください。

