2億円のクルーザー購入、しかし立ちはだかったのは「お金」以外の壁だった

水島 翔/FXトレーダー

はじめに

手に入れたモノの満足度が、次なる野心への着火剤となる瞬間がある。元サラリーマンで現在はFXトレーダーとして成功を収める水島翔氏も、まさにその瞬間を迎えていた。彼が所有するクルーザー「X 39」への愛着は、やがてさらに大きな存在、「X 47」への渇望へと変わる。横浜で開催されたボートフェアを舞台に、彼の新たな挑戦が始まる。しかしこの物語が浮き彫りにするのは、単なる豪華な買い物の記録ではない。2億円という価格以上に高く、そして分厚い「現実の壁」が彼の前に立ちはだかる、野心と現実が交錯するドキュメントだ。

圧倒的なスケールアップ、X47の魅力

水島氏が心惹かれる「X 47」は、現行モデル「X 39」のデザイン哲学を受け継ぎながら、あらゆる次元で進化を遂げた一艇だ。

まず、その存在感が違う。横幅は1メートルも拡張され、船内に足を踏み入れた瞬間に感じる空間のゆとりは、数値以上の開放感をもたらす。パワーユニットはエンジンを3基搭載し、「X 39」の1.5倍という圧倒的な出力を誇る。

テクノロジーの進化は、ラグジュアリー体験を新たな次元へと引き上げる。船の揺れを劇的に軽減するジャイロスタビライザーは、水上とは思えない安定した乗り心地を実現。アナログ計器が並んだ旧来の操縦席は姿を消し、そこに広がるのは、まるで高級車かスマートフォンのように洗練されたフルデジタルのディスプレイ。船の状態から航路設定まで、すべての情報が美しいグラフィックで指先に集約される。さらに、緻密に制御されたジョイスティックは、巨体を意のままに、優雅に横移動させることさえ可能にする。

水上ではかくも俊敏で、洗練された動きを見せるこの最新鋭のマシンが、ひとたび陸に上がると、想像を絶する物理的な制約に縛られることになるとは、まだ誰も知らなかった。

「お金だけじゃない」という物理的な壁

この購入計画における最大の障壁は、資金ではなかった。彼が直面したのは、購入した船を母港である琵琶湖まで「運ぶ」という、想像を絶する輸送上の難題だった。

船体の横幅が4.3メートルを超えているため、日本の法律では陸上輸送の許可が下りないのだ。最新鋭のテクノロジーが凝縮された船体が、あまりにも原始的な「大きさ」という問題で立ち往生する。この状況に対し、業者から提示された解決策は、常識を遥かに超えたものだった。

今のところ提案されたのが軍用のヘリってやつた

まるで映画のワンシーンだが、これは彼が直面している現実だ。最先端のラグジュアリーを追求した結果、解決策として提示されたのは、さらなるテクノロジーではなく軍事レベルの物理的な力だった。

「欲しいものを手に入れる」という生き方

これほどの困難を前にして、なぜ彼は諦めないのか。その答えは、彼の生きる哲学そのものにある。

彼が海ではなく琵琶湖にこだわるのは、淡水が船体を傷めにくく、メンテナンスが容易だからという合理的な理由がある。しかし、それ以上に重要なのは、彼のモチベーションの源泉だ。彼にとって「欲しいもの」の存在こそが、仕事に打ち込み、成功を収めるための最大の原動力なのである。

欲しいものを手に入れて それを使って楽しんで 結果いらなかったな でいいじゃん

この言葉は、野心を肯定し、それをエネルギーに変えていく彼の力強い生き様を象徴している。この哲学があるからこそ、彼は「軍用ヘリ」という選択肢を一笑に付すのではなく、乗り越えるべき課題として捉えているのかもしれない。

おわりに

この動画は、豪華なクルーザーの紹介にとどまらない。夢のスケールが大きくなるほど、いかに予期せぬ、そして理不尽とも思える困難が訪れるかを描き出す。そして、その壁を前にした一人の男の思考と覚悟を追う物語でもある。お金で解決できない問題に直面したとき、人は何を考え、どう行動するのか。彼の挑戦から目が離せない。

動画本編を見て、どの部分があなたに最も響くか確かめてみてください。