「560万円のプリウス」という贅沢な合理性。SF90オーナーが辿り着いた、日常を極める””最高級スニーカー””の真価。

水島 翔/FXトレーダー

はじめに

かつてのプリウスといえば、燃費性能という一点において右に出るものはいないものの、情緒的な満足感やデザインの昂揚感には欠ける「実利の象徴」でした。しかし、そのパブリックイメージを鮮やかに塗り替える一台が登場しました。

今回スポットを当てるのは、フェラーリSF90をガレージに収めるFXトレーダーが、別荘地での拠点移動用として手に入れた新型プリウスのフラッグシップモデルです。支払総額は約560万円。なぜ、世界のトップオブトップを知る審美眼の持ち主が、あえてプリウスにこれほどの対価を払い、日常のパートナーに選んだのか。そこには、単なる移動手段を超えた「摩擦のないライフスタイル」を追求する、知的な合理性が隠されています。

圧倒的な存在感を放つフラッグシップの品格

納車された個体は、新型プリウスの最上位「Zグレード(HEV)」に、トヨタ純正のカスタマイズ「フルモデリスタ(エレガントアイス)」を纏わせた、市場でも類を見ない贅沢な仕様です。

プレシャスホワイトパールの凛とした質感と、モデリスタ専用の19インチ・ブラックポリッシュホイールが織りなすシルエットは、これまでのプリウスが持っていた「実用車」の佇まいを完全に脱ぎ捨てています。低重心で彫刻的な美しさを湛えたその姿は、プロダクトとしての純粋な魅力を放っています。

「デザインで選ばれる車を取り戻そうというトヨタのコンセプト」

動画内で語られるこの言葉通り、今回のプリウスは「燃費が良いから選ぶ」のではなく、「格好良いから乗りたい」と思わせる強い記号性を備えています。

デジタルとラグジュアリーが融合したコックピット

ドアを開けると、そこには最新のデジタルデバイスとラグジュアリーが調和した、洗練された空間が広がっています。Zグレードの象徴である12.3インチの大型ディスプレイや、死角をゼロにするデジタルインナーミラーは、現代のモビリティに求められる高いインテリジェンスを感じさせます。

驚くべきは、クラウンクラスに匹敵する充実した快適装備です。パノラマビューモニターやシートベンチレーションといった、かつてのプリウスでは望むべくもなかった高級車然とした装備が揃っています。

「装備で言うと、もう普通に高級車。クラウンと全く一緒かな」

オーナーがそう評するように、操作系の質感やホスピタリティは上位車種と遜色ありません。唯一、パノラマルーフのシェードが手動である点に「アナログな摩擦」を感じさせるものの、それ以外は徹底してストレスフリーな空間が構築されています。

驚愕の燃費性能と最新安全技術の違和感

2リッターハイブリッドシステムがもたらす余裕ある出力特性は、日常のいかなるシーンでも「物足りなさ」を感じさせません。それでいて実燃費はリッター25kmを超え、燃料満タンで1000km近くを走破できる圧倒的な実用性は、給油という日常のタスクをほぼ消失させます。

一方で、走行フィールにおける「リアルな声」も見逃せません。静粛性は高いものの、特有のロードノイズは確かに存在し、最新の安全支援システムについては、ベテランドライバーゆえの鋭い指摘もありました。

「雪道の溝に足元を救われたような感じ」

車線を越えそうになった際のハンドル補正や自動ブレーキの介入を、オーナーはこのように表現しました。これは最新技術がドライバーを強固に保護している証左でもありますが、慣れるまでは「車に意図を汲み取られる」ような独特の違和感として残るようです。

「日常の最高級スニーカー」という真の価値

スーパーカーで非日常を味わうオーナーが、なぜ別荘での移動という日常にプリウスを選んだのか。その本質は、FXトレーダーらしい徹底した「合理的な使い分け」にあります。彼は「走るワクワク感はない」と率直に語りますが、それは批判ではありません。むしろ、情緒的な刺激をあえて削ぎ落とし、道具としての完成度を極限まで高めたことへの敬意です。

「普段履きのスニーカーとしては、かなりいい車なんじゃないかな」

この比喩は、新型プリウスの正体を実に見事に言い当てています。最高級の技術が注ぎ込まれたハイテクスニーカー(例えばバレンシアガやハイエンドなニューバランスのような存在)は、どんな場所へも気兼ねなく履いていけ、かつ所有者の矜持を満たしてくれる。フェラーリでスーパーマーケットに行かないように、日常の「足」としての最適解を求めた結果、この560万円のプリウスに行き着いたのです。

おわりに

560万円という価格は、これまでの「プリウス」の物差しでは測れないかもしれません。しかし、フラッグシップの品格、圧倒的な経済性、そして移動のストレスを極限まで排除した機能美を考えれば、それは「新しいラグジュアリーの形」としての納得感に満ちています。

動画本編では、ここでは語り尽くせなかった走行シーンの静寂や、オーナーのビジネス・マインドセットが垣間見えるトークも収録されています。

フル動画を視聴して、あなたならこの1台をどう評価するか、ぜひ確かめてみてください。

あなたにとって、日常を豊かにする「最高のスニーカー」は何ですか?

フル動画を視聴して、あなたならこの1台をどう評価するか、ぜひ確かめてみてください。