シンガポール弾官旅行で見つけた、これからの時代を「生き抜く」ための答え

水島 翔/FXトレーダー

はじめに

ふと、すべてを置いてどこか遠くへ旅に出たくなったことはないだろうか。

FXトレーダー水島翔氏のYouTube動画「【ふらっと海外】弾丸でシンガポール来てます。」は、そんな衝動から始まる旅の記録だ。しかし、これは単なる旅行Vlogではない。気の向くままに始まったシンガポールへの旅は、ひとつの儚い建築物への興味から始まり、やがてお金、人生、そして未来を生き抜くための揺るぎない覚悟へと至る、深く思索的な物語なのである。

目的のない旅がくれる、贅沢な時間

「今日はさ何もない」「何の予定もない」——この旅がいかに計画性のない、自由なものであったかが、冒頭の言葉から伝わってくる。シンガポールを選んだ唯一の理由は、あの象徴的なマリーナベイ・サンズがいつか「崩れちゃうかも」しれない、その前にその姿を見ておきたいという、ただそれだけ。

彼らが選んだのは、39階にあるスイートルーム。窓の外には「キラキラしてなんかいい感じ」なシンガポールの夜景が広がり、その高さに純粋な感動が漏れる。予定に縛られず、今この瞬間の感情に従って行動する贅沢。プールサイドの「ちょうどいい賑やか感」は、過密な日常から解放された心の余裕を映し出しているようだった。

観光客の視点で見えた「日本の現在地」

しかし、その心地よい時間は、やがて現実的な問いを突きつける。何気なく頼んだ食事が、即席の経済ケーススタディへと姿を変えたのだ。

まずは4,000円のピザ。翌日のランチでは、4,000円のパエリア。メニューに目をやれば、パスタが4,000円、イベリコ豚のグリルは198シンガポールドル、つまり約2万円。一つひとつの価格がボディブローのように効いてくる。そして彼らは、ある結論に至らざるを得なくなる。「日本の倍くらいかな」。

この積み重なる価格差は、ある不都合な真実を浮き彫りにする。国際的な視点から見れば、「日本ってさ超物価安いんだね」という衝撃的な事実だ。この瞬間、動画の空気は単なる旅の記録から、よりシリアスな経済考察へと静かにシフトする。それは、海外から見た日本の購買力が、もはや過去のものであることを肌で感じた瞬間だった。

華やかな消費の先にある、本当の覚悟

旅の途中、彼はこう言ってのける。「買い物終了です。2000万くらい使けました」。

2000万円。常識を揺さぶるこの金額は、単なる贅沢の誇示ではない。むしろ、この旅の核心を語るための、最も効果的な前フリなのだ。この華やかな消費の直後、水島氏は自身の新たな金融哲学を力強く宣言する。「お金を産むものにしか使わない」。それは、キャピタルゲインかインカムゲインを生む資産にのみ資金を投じ、「働かなくても今の生活を維持できるようにする」という、極めて戦略的な決意表明だった。

そして、その背景にある厳しい現実認識を、次のような言葉で締めくくる。

嫌味に聞こえるかもしんないけどそうやってさ上とかに生きていかないと生き残れないよこれからは。

この言葉は、傲慢さから来るものではない。「人並以上に楽しむには人より稼がなきゃいけない」という、冷徹なまでのリアリズムだ。高騰する日本の宿泊費や食費を前に「国内旅行さえできなくなってきてる」と彼は語る。これは、来るべき未来に向けた、私たち全員へのプラグマティックな行動喚起と言えるだろう。

おわりに

この動画の魅力は、「弾丸旅行」という軽やかな楽しさと、金融的な「生き残り戦略」という重いテーマが見事に融合している点にある。崩れゆくかもしれない建築物を見に行くという儚い動機から始まった旅が、決して崩れない資産を築くという覚悟に行き着く構成は、観る者に深い余韻を残す。

この動画を見て、あなたは現代における「自由」とは何だと感じただろうか。

物語の全貌を、ぜひ自身の目で確かめてみてほしい。どのシーンが、あなたの心に最も響くのだろうか。