はじめに
多くのトレーダーが日々直面する課題、それはノイズの多い市場の中から、いかにして勝率の高いエントリーポイントを見つけ出すかということです。闇雲にエントリーしては、すぐに逆行して損失を被る。そんな経験は誰にでもあるかもしれません。
今回ご紹介する動画のリアルトレードは、そのようなトレーダーの悩みに明確な答えを示してくれます。それは、感覚に頼るのではなく、複数の根拠を体系的なアプローチで積み重ねて「理想形」のセットアップを待つという、規律ある戦略です。
この記事では、動画で示されたトレードがなぜ「理想形」と呼べるのか、その核となる3つの原則を分解し、秒速スキャル手法の神髄に迫ります。
まず森を見る:日足で相場の大きな流れを掴む
「秒速スキャル」戦略の最初にして最も重要なステップは、日足を使った環境認識です。トレードという木を見る前に、まずは相場全体の森を把握することから始めます。
動画のトレーダーは、まずユーロドルの日足チャートを確認します。そこでは、それまでの大きな下落の流れが底を打ち、トレンドが転換した初動であることが示唆されていました。具体的には、安値が切り上がり、さらに直近の高値も更新したことで、「安値・高値ともに切り上がる」という上昇トレンドの明確な定義が形成されたことを見極めています。
この大きな流れに乗ることで、市場の勢いに逆らうリスクを避け、トレードの成功確率を根本から高めることができます。まず相場の支配的な方向性を味方につけること、これが高勝率トレードの揺るぎない土台となります。
絶好の押し目:4時間足でエントリーゾーンを引きつける
相場の大きな方向性を確認したら、次は忍耐強く絶好のタイミングを待ちます。すぐに飛び乗るのではなく、4時間足を使って、押し目買いに最適なポテンシャルの高いゾーンを特定します。
動画では、このゾーンが極めて強力な根拠の合流点として示されています。一つは、これまで3度にわたって価格の上昇を阻んできた水平線(レジスタンスライン)。この重要なラインを大陽線で明確にブレイクしたことで、今度は強力な支持帯(サポート)として機能することが期待されます。いわゆる「レジサポ転換」です。さらに、このラインは日足レベルでも意識される重要なものでした。
もう一つは、移動平均線である20期間SMAです。この強力な水平線と20SMAが交わるエリアは、反発の可能性が非常に高いゾーンとなります。なぜこのエリアが絶好のエントリー候補となるのか、動画では次のように解説されています。
こういったブレイクしたラインですとか、このsma20の付近で押しの調整が終わってまた反発していく形というのは非常に出て来やすい形になりますので、このあたりはロングを狙いたい押し目買いのポイントですね。
このゾーンまで価格が「引きつけられる」のを待つことで、より有利な価格で、かつ反発の確度が高いポイントからエントリーを仕掛けることができるのです。
最後の決め手:1分足の「ダイバージェンス」が教えてくれること
長期(日足)と中期(4時間足)の分析でセットアップが整ったら、最後の引き金を引くのは1分足です。ここでは、エントリーの最終確認として「RSIダイバージェンス」という強力なサインを利用します。
ダイバージェンスとは、動画で説明されている通り、価格(ローソク足)は安値を更新して下落しているにもかかわらず、オシレーター系の指標であるRSIは安値を切り上げている「逆行現象」を指します。これは単なるテクニカルなサインではありません。売り手が価格を押し下げているにもかかわらず、その勢いが弱まっており、水面下で買い手の圧力が静かに高まっていることを示唆しています。このため、ダイバージェンスはしばしば、急な反転の予兆となるのです。
ローソク足は下がっているけれども、RSIの方は下げ止まって切り上がる形ですね。この逆行の形がダイバージェンスになりますので…
4時間足で定めた強力な支持帯の中で、この1分足のダイバージェンスが発生するのを待つ。これが、下落の終焉と上昇の起点をごく短い時間枠で精密に捉えるための、最後の決め手となります。
なぜ勝率が高まるのか?3つの根拠を重ねる優位性
このトレード手法の強さは、単一のインジケーターや一つの時間足に依存するのではなく、独立した3つの根拠を意図的に重ね合わせ、トレードチャンスを絞り込む「フィルター」として機能させている点にあります。
まずマクロな視点である日足でトレンドという大きな方向性を定め、次にミドルな視点の4時間足でレジサポ転換とSMAが重なる高確率なゾーンを特定し、最後にマイクロな視点の1分足でダイバージェンスという精密なエントリートリガーを引く。この一連の流れを整理すると、以下の3つの柱で構成されています。
- 日足のトレンド: 相場の大きな流れ(上昇トレンドの初動)に乗る。
- 4時間足の支持帯: 重要な水平線とSMAが重なる、反発しやすいゾーンで待つ。
- 1分足のRSIダイバージェンス: 押し目の下落圧力が尽きたことを示す最終確認シグナル。
これら「長期・中期・短期」の分析がすべて同じ方向(この場合はロング)を示した時、それは極めて優位性の高いトレードチャンスとなります。それぞれの根拠が互いを補強し合うことで、ノイズが削ぎ落とされ、確信度の高いエントリー判断が可能になるのです。
さらに、この手法には極めて実践的な利点があります。これだけ根拠を重ねてエントリーポイントを絞り込むことで、損切り幅を非常に小さく設定できます。リスクを限定できるため、より大きなポジションサイズ(ロット)で安全にトレードすることが可能となり、結果として効率的に資金を増やしやすいのです。これこそが、「秒速スキャル」が目指す高勝率トレードの本質です。
おわりに
成功するトレーディングとは、近道を求めることではなく、今回見たように複数の根拠がすべて自分に味方してくれる「理想形」のポイントを厳選して狙っていく、規律あるプロセスなのかもしれません。
動画で解説されたステップ・バイ・ステップの分析は、日々のトレードを改善するための大きなヒントとなるでしょう。ぜひ、この原則が実際のトレードでどのように機能するのか、その目で確かめてみてください。
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