急騰から急落へ、ジェットコースター相場の1週間。ドル円は重大な岐路に立つ

FXゴールドナビ

はじめに

息つく暇もないほど激しく上下に動いた、先週の為替市場。週の後半にかけての乱高下に、多くのトレーダーが翻弄されたのではないでしょうか。このような複雑な値動きの背景には何があったのか、そして来週はどこに注目すれば良いのか。YouTubeチャンネル「FXゴールドナビ」の最新動画では、この混沌とした1週間の相場をプロの視点から分かりやすく紐解いています。この記事では、動画の要点を凝縮し、相場を動かした要因と来週の展望を解説します。

めまぐるしく動いた「3つの要因」

動画では、今週の激しい上下動が主に3つの異なる要因によって引き起こされたと分析しています。これらを時系列で追うことで、一見複雑に見えるチャートの動きが明確なストーリーとして理解できます。

  1. 週前半のリスクオン 週の前半は、株式市場が持ち直したことを背景にリスクオンムードが広がり、クロス円は緩やかに上昇する展開でした。
  2. 木曜日の米CPIショック 状況が一変したのは木曜日。発表された米国の消費者物価指数(CPI)が歴史的な伸びを示したことで、米国の利上げが確定的となり、金融引き締めへの警戒感から強力なドル買いが発生。ドル円は一気に過去の高値である116円台まで急騰しました。
  3. 金曜日の地政学リスク しかし、金曜日の深夜にかけて地政学リスクに関する報道が出ると、市場のムードは再び反転。今度はリスクオフの動きが強まり、安全資産としての円が急激に買われました。これにより、ドル円は上昇分を打ち消すように115円台まで急落しました。

このように、動画は株式市場の動向、米国の経済指標、そして地政学リスクという3つの異なる材料が、どのように連鎖して激しい値動きを生んだのかを明快に解説しています。

岐路に立つドル円の攻防

急騰と急落を経て、現在ドル円は非常に重要なテクニカルポイントに差し掛かっています。動画の中心的な分析テーマもこの点にあります。

チャート上では、直近の高値2つを結んだ116.30円付近に、非常に明確なレジスタンスラインが形成されています。木曜日の急騰はこのラインに到達した直後に止められ、金曜日の急落につながりました。本来であれば、一度ブレイクしたラインにサポートされて再度上昇を試すのがよく見られる形ですが、金曜日は地政学リスクを背景とした円買いの勢いが勝り、このラインを下にブレイクして引けるという予想外の展開となりました。

このラインに再び跳ね返されて下降トレンドに入るのか、それとも再度ブレイクを試すのか、市場はまさに岐路に立たされています。アナリストは現状を次のように評価しています。

金曜日に地政学リスクの話が入ってきたことから、ドル円に関しては上下どちらとも考えられるチャートの形となっています。

来週序盤の動きが、今後の方向性を占う上で極めて重要になると言えるでしょう。

来週注目すべき「3つの通貨ペア」

では、この不透明な状況の中で、トレーダーはどこに注目すべきなのでしょうか。動画では、テクニカル分析の観点から状況が比較的わかりやすい以下の3つの通貨ペアを挙げています。

  • ドル円 (USD/JPY): 日足で非常に明確なレジスタンスラインが確認できるため、最注目ペアです。
  • ポンド円 (GBP/JPY): ドル円とほぼ同様の状況で、158円付近に重要な日足のラインが存在します。
  • ユーロドル (EUR/USD): こちらも、直近の上昇を決定的に止めた重要なトレンド転換ライン(戻り高値)が機能しており、注目度が高い状況です。

一方で、ポンドドルのように長いヒゲ(ヒゲの多い形)が目立ち、ローソク足の実体部分がほとんどない方向感に乏しい通貨ペアは、優先順位が低いと解説されています。このように、どの通貨ペアに集中すべきかを示唆してくれる点も、この動画の大きな価値と言えるでしょう。

おわりに

米CPIによるドル買いと地政学リスクによる円買いが交錯し、為替市場はテクニカル的にもファンダメンタルズ的にも、極めて重要な局面にあります。来週の相場がどちらの方向に動くかは、誰にも断定できません。このような不確実性の高い状況を乗り切るためには、信頼できる分析に基づき、重要な価格水準を把握してシナリオを準備しておくことが不可欠です。今回ご紹介した動画は、そのための強力なツールとなるでしょう。

動画本編で、チャートを使った詳しい解説をぜひご覧ください。