なぜ、あなたが買うと価格は下がるのか?FXの「方向がピタリと当たる」エントリーの秘訣

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はじめに

FXトレードをしていると、「買いでエントリーした途端に価格が下がり始める」「売りで入ったら急に上がり出す」といった経験は誰にでもあるのではないでしょうか。これは多くのトレーダーが最初に直面する「方向感の悩み」です。

この問題を解決し、トレードで「勝ち癖」をつけるための最初の、そして最も重要な一歩が「押し目買い」というテクニックです。この記事では、なぜこの手法があなたのトレードを劇的に改善するのか、その理由と具体的な実践方法を徹底解説します。

「押し目買い」がFXで最も重要な勝ち方である理由

「押し目買い」とは、上昇トレンド中の一時的な価格の下落(押し目)を狙って買う手法です。なぜこれがFXで勝つために不可欠なのでしょうか。その理由は、大きく分けて3つの強力なメリットがあるからです。

  • 勝ちやすいトレードが可能 ビジネスで仕入れ価格を安く抑えるのが鉄則であるように、トレードでもより有利な(安い)価格で買うことができれば、利益になる確率と利益幅の両方を高めることができます。高値で追いかけるのではなく、価格が下がってきたところを狙うことで、圧倒的に有利なポジションを持てるのです。
  • 時間的余裕がある 価格が急騰するブレイクアウト手法は、一瞬の判断が求められ、精神的なプレッシャーが大きくなりがちです。一方、押し目買いは「急騰が終わるのを待ち、さらに価格が調整で下がるのを待つ」というプロセスを踏むため、慌てることなく冷静にエントリーポイントを見極める時間的余裕が生まれます。
  • あらゆる相場をチャンスにできる 押し目買いの考え方を身につければ、価格が急騰しているチャートを見つけたとき、それはすべてトレードチャンスの候補になります。焦って飛び乗る必要はありません。「あとは価格が調整で下がってくるのを待つだけだ」と構えることができるため、無限にチャンスを見つけ出すことが可能になります。

この戦略全体の中心となるマントラ、本記事で何度も登場するキーワードがこちらです。

有利な価格に引きつけて買うこと

このシンプルな原則こそが、押し目買いの本質です。

ほとんどのトレーダーが陥る「高値掴み」の罠

押し目買いの正反対にあるのが「高値掴み」です。ビジネスや普段の買い物では誰もが「安く買う」ことを考えるのに、なぜかFXになると、多くの人が進んで「高値で買う」という行動を取ってしまっていないでしょうか?これこそが、「自分が買うと相場が逆に行く」と感じる根本原因です。

高値掴みをすると、次のような痛みを伴う悪循環に陥ります。

  • エントリーした直後から価格が下落し始める。
  • 含み損を抱える期間が長引きます。「1日目、2日目…7日目…」とマイナス表示のポジションを持ち続けることは、大きな精神的ストレスになります。
  • 価格がようやく買値まで戻ってきたとき、「やれやれ、助かった」という安堵感から、ほんのわずかな利益(または同値)で決済してしまいます。
  • 結果として、許容したリスク(含み損の大きさ)に対してリターンが極端に小さくなり、損失は大きく利益は小さい「損大利小」のパターンが定着してしまうのです。

これに対し、有利な価格でエントリーする押し目買いは、自然と「損小利大」のトレードを実現しやすくします。

もちろん、これは無根拠に感情で高値を追うケースの話です。明確な戦略に基づいた「根拠のある高値買い」、つまりシステム化されたブレイクアウト手法は有効な戦術の一つであり、ここで否定しているものではありません。

相場の法則:「AB=CDパターン」を知れば危険なエントリーは避けられる

なぜ高値掴みが危険なのかを理論的に理解するために、「AB=CDパターン」という相場の普遍的な法則を知っておくことが非常に重要です。これは日足から短期足まであらゆる時間軸で機能する、相場の「常識」とも言える原則です。

このパターンの概念は非常にシンプルです。

  • 相場は波(スイング)を描きながら動く。
  • 上昇トレンドにおける2回目の上昇(CDの波)の長さは、1回目の上昇(ABの波)の長さとほぼ同じになりやすい。
  • つまり、2回目の上昇が完了する**「D地点」**は、C地点のような有利な価格でエントリーした経験豊富なトレーダーたちが、利益を確定する絶好のポイントとなります。

このパターンは、あなたが「高値掴み」をしてしまう明確な技術的理由を教えてくれます。あなたは運が悪いのではなく、D地点という、買いの勢いが尽きて利確の売りが出始めるまさにその場所で買っている可能性が高いのです。勝っているトレーダーたちが「常識」として意識しているこのパターンを知るだけで、最も危険なエントリーポイントを劇的に避けられるようになります。

すぐに実践できる、押し目買いの基本形

では、具体的にどうすれば押し目買いを実践できるのでしょうか。ここでは、すぐに使える基本の形を4つのステップで解説します。

  1. 高値を強くブレイクするのを待つ まず、直近の高値を力強く上抜ける動きを確認します。このブレイクが「強い」ことの目安は、**「抜け幅」**が十分にあることです。先行する上昇の波(図の緑線)の長さに対し、高値をブレイクした後の上昇幅(図の赤線)が、少なくともその半分程度ある状態が理想です。
  2. ブレイクした高値にラインを引いて待つ ブレイクされた高値に水平ラインを引きます。これまで抵抗線(レジスタンス)だったこのラインが、今度は支持線(サポート)として機能する可能性が高くなります。
  3. 価格がラインにタッチした所でエントリーする 価格が調整で下落し、先ほど引いたラインまで戻ってきた瞬間がエントリーポイントです。これが「有利な価格」で買うということです。この手法の利点として、チャートに張り付けない多忙な方でも、あらかじめ**「差し値注文(リミットオーダー)」**を置いておくことでトレードに参加できる点が挙げられます。
  4. 損小利大を意識して利確と損切りを設定する 利益確定の目標は直近の高値付近に設定します。損切りはエントリーしたラインを少し割った程度の、比較的近い場所に設定します。なぜなら、この手法は「ラインで反発する」という明確な根拠に基づいているため、そのラインを明確に下抜けた場合はシナリオが崩れた可能性が高いからです。これによりリスクを小さく抑え、自然と「損小利大」のトレードが完成します。

なぜ、多くの人が「待つ」ことができないのか?

押し目買いの有効性を頭では理解していても、実践できないトレーダーは少なくありません。その最大の理由は、いくつかのチャンスを「逃す」ことに耐えられない心理にあります。

しかし、トレードは確率のゲームです。長期的に利益が残るかどうかは、感情ではなく数字で判断すべきです。

仮に、あなたがこの押し目買いを300回狙ったとしましょう。分かりやすくするために、結果が以下の3パターンに1/3ずつ分かれたとします。

  1. 価格がラインまで戻らず、そのまま上昇してしまう(置いていかれる) 回数:100回 損益:エントリーしていないので 0 pips
  2. 理想通りラインで反発し、利確目標に到達する 回数:100回 損益:1回の利益を+30pipsとすると、+3000 pips
  3. ラインを下に割り込み、損切りにかかる 回数:100回 損益:リスクリワード2:1(損切り15pips)とすると、-1500 pips

この300回のトレードの合計損益は +1500 pips です。

このように、たとえ全体の2/3が「思い通りにいかない」結果(見逃しや損切り)に終わったとしても、トータルでは明確なプラスになるのです。この数学的な事実こそが、「待つ」戦略を規律をもって続けるべき最大の理由です。

おわりに

ビジネスや普段の買い物で、より良い条件(安い価格)を探すのが当たり前であるように、FXでも「有利な価格」を意識的に追求することが成功の第一歩です。「自分が買うと価格が下がる」という悩みを解決し、着実に勝ちを積み重ねる「勝ち癖」を身につけるために、まずは押し目買いのマスターから始めてみませんか。

本記事で解説したコンセプトについて、実際のチャートを使ったより詳しい解説は、ぜひ元の動画でご確認ください。あなたのエントリー精度を向上させるヒントがきっと見つかるはずです。