はじめに
先週の為替市場は、特にドル円を中心に非常に大きな動きを見せた一週間でした。長らく意識されていた重要な抵抗線を力強く突破したドル円は、多くのトレーダーにとって大きなサプライズとなったのではないでしょうか。この重要な動きの「なぜ」を解き明かし、来週に控える重要イベントに向けてどう備えるべきか。この記事では、相場分析動画の内容をもとに、今週起きたことの本質と、次の一手を考えるためのポイントを分かりやすく解説します。
今週の主役:ドル円「水平線ブレイク」が意味するもの
今週の市場で最も重要な出来事は、金曜日にドル円が日足チャートの水平抵抗線を明確に上へブレイクしたことです。これは単なるテクニカルな動きではなく、ドル円が再び力強い上昇トレンドに回帰したことを示す重要なシグナルと捉えられます。このブレイクを受け、来週以降は積極的にドル円の買い場を探していく戦略が推奨されます。
- ブレイクは、上昇トレンドへの再突入を示唆している。
- 具体的な戦略としては、短期足でのサポートラインや、4時間足の移動平均線などを押し目の目安としたトレードが考えられる。
さらに長期的な視点で見ると、このブレイクはより大きな上昇の始まりとなる可能性があります。月足チャートを確認すると、次の上値目標として直近高値である118円50銭、さらにその先には長期的な重要抵抗線である124円付近という水準も見えてきます。今回のブレイクが、これらの歴史的な高値を目指す動きの第一歩となるか、注目が集まります。
動画内でのアナリストの明確なスタンスは、以下の言葉に集約されています。
これにより上昇トレンドに再度入ってきた形となりますので来週のドル円に関しては、買いトレードを積極的に狙いたい通貨ペアと思います。
なぜドルは強かったのか?相場全体の大きな流れ
ドル円の急騰は単独の動きではなく、先週の相場全体を貫く「ドル高」という大きな流れの一部でした。この流れは、いくつかの要因が時系列に沿って重なることで形成されました。
まず、根底にはロシア・ウクライナ情勢の不透明感からくる「リスクオフ」の地合いがありました。日経平均が年初来安値を更新し、NYダウも重い展開が続くなど、株式市場が不安定な中で「安全資産としてのドル買い」が継続していました。
週の中盤には、この流れを複雑にする動きが見られます。水曜日には停戦交渉への期待感からユーロが急騰。木曜日のECB(欧州中央銀行)発表直後も金融正常化への思惑からユーロが買われる場面がありました。しかし、その後の総裁会見を受けてユーロは急反落。このユーロの「行って来い」の動きが、結果的にドルの強さを際立たせることにつながり、金曜日のドル円ブレイクへの舞台を整えたのです。
もう一つの注目株、豪ドル円が迎える「重要な局面」
ドル円と並び、来週に向けて注目すべき通貨ペアとして豪ドル円が挙げられています。豪ドル円の上昇は、二つの強力な追い風を受けています。一つは資源価格の高騰を背景とした豪ドル自体の強さ、そしてもう一つは、ドル円の急騰が示す全面的な円安の流れです。
特に注目すべきは、週足チャートにおける85.80円付近の重要な抵抗線です。現在、価格はこのラインに到達していますが、一度は上値を抑えられています。これは、この水準が強力な売り圧力の存在するゾーンであることを示唆しています。来週、この抵抗線を再度試し、明確に上抜けすることができれば、それは長期的な上昇トレンドの始まりを告げる重要なシグナルとなる可能性を秘めています。まさに今が正念場と言えるでしょう。
次の嵐の目?「米FOMC」でドル高は加速するか、一服するか
今後の相場を占う上で最大の注目イベントは、来週水曜日に予定されている米国のFOMC(連邦公開市場委員会)です。市場ではすでに利上げが確実視されており、現在進行しているドル高の最大の原動力となっています。焦点は、この「利上げ」という事実が正式に発表された後、市場がどう反応するかです。
材料が出尽くしたとして一時的に調整の動き(ドル売り)が入るのか、それともドル高の流れがさらに加速するのか。まさに市場の大きな分岐点となります。また、同週には英国のBOE(イングランド銀行)による政策金利発表も控えており、こちらも相場の変動要因となり得るため注意が必要です。
FOMCを受けてさらにドル高の勢いが増すのか、一旦の事実確定を持ってドルに調整が入ってくるのか注目したいポイントとなります。
おわりに
今週のブレイクアウトを経て、為替市場、特に米ドルは重要な転換点に立っています。先週の動きを正しく理解し、来週のFOMCというビッグイベントに備えることは、賢明なトレーダーにとって不可欠です。この記事で紹介した内容は、動画で解説されている分析の要点です。より詳細なチャート分析や具体的な戦略については、ぜひ動画本編でご確認ください。来週の荒れ模様となりうる相場を乗り切るための、確かな羅針盤となるはずです。

