相場の「迷い」はチャンス?プロトレーダーが教える、時間軸のズレを読む実践的戦略

水島 翔/FXトレーダー

はじめに

FXトレーダーなら誰しもが経験する、「どの時間軸を信じればいいのか?」という混乱。中期的な方向性を示す4時間足チャートは下落を示唆しているのに、短期の1時間足チャートは上昇トレンドを描いている…。このような相反するシグナルに直面し、トレードの判断に迷ったことはありませんか?

本記事では、プロトレーダーである水島翔氏のYouTube動画を基に、まさにこのような難しい相場状況をプロがどのように分析し、戦略を立てるのかを解説します。動画では、4時間足の「売り」目線と1時間足の「買い」目線がぶつかり合う相場をライブで分析。この記事を読めば、プロが不確実性をどう捉え、それを戦略的なチャンスに変えるか、その思考プロセスを学ぶことができます。

「売り」か「買い」か?時間軸がズレた相場の本質

動画で提示された問題の核心は、相場が相反する力の間で拮抗している点にあります。水島氏は、複数の時間軸を分析することで、その状況を明らかにします。

  • 週足 & 4時間足: 下降トレンド(下目線)を示しています。特に4時間足では、安値を更新し続けており、価格は「直近最安値を作った起点の水準」まで戻ってきてレジスタンスされている状況です。これは、より大きな流れが売り圧力に支配されていることを示唆します。
  • 1時間足: 上昇トレンド(上目線)にあります。これは、「直近高値を作った起点を上に抜けてきている」ため、短期的な勢いは買い方が優勢であることを示しています。
  • 日足: トレーダーによって見解が分かれる状況です。

この時間軸のズレが、上下に長いヒゲをつけた小さなローソク足が連続する「迷いのある相場」を生み出しています。水島氏は、このような市場は「騙し」も起きやすく、一度抜けたと思ってもすぐに価格が戻るパターンも多いと注意を促します。どちらの方向に進むか予測が困難なこの状況について、同氏は本質を突く言葉で解説します。

どっちに⾏くかは正解がなくて、どっちの勢⼒が勝つかなんですよ。

この言葉は、相場を予測するのではなく、どちらの勢力が勝つかを見極め、シナリオを準備することの重要性を示唆しています。

2つのシナリオ:順張りと逆張り、あなたならどうする?

この多角的な分析に基づき、水島氏は2つの主要なトレード戦略を提示します。これらは、トレーダーが事前に準備しておくべき具体的なシナリオです。

  • シナリオ1:4時間足に沿った「下狙い」の戦略 より大きな時間軸のトレンドに従うロジックです。現在のレンジ相場の上限付近で売り(ショート)ポジションを仕込み、下方向へのブレイクを狙います。これは4時間足に対しては「順張り」ですが、短期的な勢いがある1時間足に対しては「逆張り」のアプローチとなります。
  • シナリオ2:1時間足に沿った「押し目買い」の戦略 短期的な勢いに乗るロジックです。レンジ相場の下限のようなサポートレベルで買い(ロング)ポジションを持ち、4時間足で見られるレジスタンスレベルまでの上昇を狙います。

動画が示しているのは、どちらか一方の結果を予測しようとするのではなく、両方の可能性に備えることの重要性です。

ライブで相場が動いた瞬間。リアルタイムで学ぶトレードの判断

動画のライブ配信中、それまで小さなローソク足を形成し、膠着していた相場にクライマックスが訪れます。突如、価格がレンジ下限を力強くブレイクし、「下狙い」の戦略が正しかったことを証明する瞬間です。

この急落に対し、水島氏は冷静に「これはもう飛び乗りですね」「今回は4時間足の目線が勝ってる感じ」と即座に分析します。事前に立てた仮説がリアルタイムの市場の動きによって裏付けられるこの場面は、まさに生きた教材です。理論が実践へと変わるこの瞬間は、台本のないライブ配信ならではの醍醐味であり、プロの判断プロセスを臨場感たっぷりに見せてくれます。

テクニカルだけじゃない。トレーダーが語る「マインドセット」の重要性

動画の後半、水島氏はテクニカル分析から一転し、トレーダーとしての心理的な側面について語り始めます。彼は「ザ・シークレット」のDVDや潜在意識の活用に言及しますが、それはスピリチュアルな話としてではなく、自己改善や精神的な壁を乗り越えるための実用的なツールとして捉えています。

このユニークな視点は、単なるチャート分析を超えた深い洞察を与えてくれます。彼はDVDの目的を、印象的な言葉で再定義しました。

シークレットのDVDね、あれはもう自分を騙し切るためのDVDだと思ってます。僕 は自分の脳を騙しきるためのものだと思います。

そして最終的に、水島氏が最も重要だと語るのは「経験」です。今回のような不確実な相場を実際にトレードし、自分で仮説を立てて検証すること。それを支える強固なマインドセットがあるからこそ、困難な局面を乗り越え、血肉となる経験を積むことができます。その繰り返しこそが、自分だけの有効な戦略を築き上げるために不可欠なのです。

おわりに

この記事で解説したポイントをまとめます。

  • 異なる時間軸のシグナルが対立する相場を読み解くことは、トレーダーにとって重要なスキルです。
  • 一つの結果を予測するのではなく、複数のシナリオを準備し、どちらに動いても対応できるようにしておくことが賢明です。
  • 優れたトレードは、テクニカルスキルだけでなく、それを支える強固なマインドセットがあって初めて成り立ちます。

水島氏の詳細な分析、市場が動いた瞬間のリアルな反応、そしてトレード哲学の全容を理解するために、ぜひ動画本編をご覧ください。