はじめに
多くのFXトレーダーが一度はぶつかる壁。「いろいろな手法を学んだけれど、結局、本当に優位性の高いエントリーポイントはどこなんだろう?」この根本的な問いに、今回の動画は非常にクリアな「言語化」された答えを提示してくれます。
その核心とは、一つのトレンド局面には、実は2つの明確で勝率の高いエントリーチャンスが潜んでいるというものです。それが「トレンド転換」と、その後に続く「トレンド継続」のパターンです。この2つをセットで狙うという考え方は、闇雲にエントリーするのではなく、明確な戦略地図を持って相場に臨むための強力な武器となります。
トレンドで最も「おいしい」2つのエントリーポイント
動画が提示する、トレーダーにとって最も有利な局面は、以下の2つのパターンに集約されます。
- トレンド転換パターン (Trend Reversal Pattern): これが最初の大きなチャンスです。例えば、長く続いた下降トレンドが底を打ち、明確に上昇へと転じる初動を捉えます。具体的には、チャートの最安値をつけた後の「戻り高値」を、力強い大陽線などでブレイクする瞬間です。ここが、トレンドの方向性が変わったことを示す決定的なサインとなります。
- トレンド継続パターン (Trend Continuation Pattern): いわば「2度目のおいしいところ」を狙う追撃のエントリーです。トレンド転換によって新しい流れが生まれた後、価格は一度小休止し、もみ合い(コンソリデーション)を形成することがよくあります。そのもみ合いから再びトレンド方向にブレイクアウトする瞬間が、2つ目の絶好のエントリーポイントです。
動画の核心的な主張は、これら2つのパターンは多くの場合セットで出現するため、一つの大きな値動きの中で戦略的に2回のエントリーが可能になる、という点にあります。
なぜ、この2つのポイントが重要なのか?
この戦略がなぜこれほどまでに優れているのか。それは、ただ良いエントリーポイントを見つける方法を教えてくれるからではありません。多くのトレーダーが知らず知らずのうちに資金を失ってしまう、典型的な「負けパターン」を構造的に回避させてくれるからです。動画では、特に避けるべき2つの致命的なトレードを挙げています。
- 逆張りナンピン (Counter-trend Averaging Down): まだトレンドの下げ止まりが確認できていないのに、「そろそろ安いだろう」という値ごろ感だけで買い向かってしまうトレード。これは大きなトレンドに巻き込まれ、一度の失敗で資金を吹き飛ばす原因になります。
- 高値掴み (Buying High / Wrong Trend Following): トレンドの初動ではなく、十分に成熟しきって、むしろ反転のリスクが高まった終盤でエントリーしてしまうトレード。
特に危険なのが、2つ目の「高値掴み」です。動画ではこの点について、非常に鋭い指摘をしています。
高値掴みに関しては、なぜ自分が負けているか分からない(中略)続けやすいトレードとして非常にタチが悪い
この言葉は、多くのトレーダーの心に深く刺さるのではないでしょうか。高値掴みがこれほど「タチが悪い」のは、それが「正しいトレンドフォロー」のつもりで行われてしまうからです。トレーダーは負けた理由を理解できず、「やり方は合っているはずなのに運が悪かった」と結論づけ、同じ過ちを何度も繰り返してしまいます。
これら2つの負けパターンこそが、多くのトレーダーが相場から退場する最大の原因です。そして、今回紹介する「トレンド転換+継続」を狙う戦略は、まさにこの致命的な過ちを避けるための明確な処方箋なのです。トレンドの「初動」と「その次の伸び」だけに集中することで、危険な値ごろ感の逆張りや、遅すぎたトレンドフォローから、私たちを構造的に守ってくれるのです。
一つの答えにたどり着く、普遍的なロジック
この「転換+継続」という戦略が、単なる一個人の思いつきのアイデアではないことは、驚くほど多くの普遍的な市場理論がその正しさを証明していることからも分かります。
このモデルが素晴らしいのは、それがFX界の偉人たちが提唱した時代を超えた法則の共通項そのものである点です。
- グランビルの法則 (Granville’s Law): 動画で解説される「トレンド転換パターン」はグランビルの法則における「買いシグナル2番」に、「トレンド継続パターン」は「買いシグナル3番」に、驚くほど似た形で出現します。移動平均線というツールを通して、グランビルも同じ市場の挙動を捉えていたのです。
- エリオット波動 (Elliott Wave Theory): 同様に、最も力強く伸びやすいとされる推進波「第3波」の発生がトレンド転換の動きと重なり、その後の「第5波」がトレンド継続の動きと重なります。
これらは別々の理論として学ばれがちですが、本質は一つ。市場が大きなトレンドを形成する際には、この「転換の初動」と「継続のもう一押し」という普遍的なリズムが存在することを示しています。動画は、複数の重要な概念を一つの実践的な戦略に統合し、「なるほど、全ては繋がっていたのか!」という深い納得感を与えてくれます。ただし動画では、「教科書通りに完璧なエリオット波動パターンは実際には少ない」という賢明な注意喚起もされています。これはあくまで相場を理解するための補助的なモデルとして捉えるのが良いでしょう。
誰でも実践できる、具体的な手法
さて、私たちの「目的」は明確になりました。「トレンド転換」と「トレンド継続」という、最も優位性の高い2つの局面を捉えることです。では、そのための具体的な「手段」は何でしょうか。この戦略の最大の魅力は、その手段が驚くほどシンプルで、誰でも機械的に実践できる点にあります。
その土台となるのが、「トレンド転換ライン」を見つけることです。これは感覚や裁量に頼るものではなく、動画では「必修のテクニック」として紹介されています。
- トレンド転換ラインの見つけ方: チャート上の絶対的な最安値を見つけ、その最安値を付ける直前の「戻り高値」に水平線を一本引く。
たったこれだけです。このダウ理論に基づいた一本の水平線は、「非常に機械的に位置が決まってくる」ため、初心者でも迷うことがありません。そして、このラインを力強い大陽線で明確にブレイクした瞬間が、最初の絶好のエントリートリガーとなります。
さらに、その後のトレンド継続パターンについても、レクタングル(長方形)やトライアングル(三角形)、フラッグといった具体的なチャートパターンを特定する方法も解説されており、トレーダーは次のチャンスにも迷わず備えることができます。この再現性の高さこそが、安定したトレードを目指す上で最も価値のある点なのです。
おわりに
今回の動画が提供してくれるのは、単なる一つのテクニックではありません。トレンド相場における高勝率なエントリーポイントを特定し、同時に最も陥りやすい負けパターンを体系的に回避するための、包括的な思考のフレームワークです。
一貫した成果を出すための鍵は、何十もの新しい手法を学ぶことではなく、この強力な「2点セット」のパターンを深く理解し、マスターすることにあるのかもしれません。
あなたがダウ理論の使い手であれ、グランビルの法則の信奉者であれ、あるいはエリオット波動の研究者であれ、このシンプルな「トレンド転換ライン」という考え方を取り入れることで、トレードの根拠を格段に強化し、より確信の持てるエントリーができるようになるはずです。
動画本編では、実際のチャートを使ってこれらのパターンがどのように機能するかが詳細に解説されています。ぜひご覧になり、その有効性を実感してみてください。

