はじめに
誰の心にも、若い頃に焦がれた夢や、無我夢中になった情熱が眠っているのではないでしょうか。もし、その夢と再び向き合う機会が訪れたら──?今回ご紹介するYouTubeチャンネル「水島 翔/FXトレーダー」の動画は、まさにそんな物語を追体験させてくれます。主人公である水島さんが手に入れたのは、一台の1977年式シボレーC-10。それは彼が20歳の頃、今から20年前に乗っていたのと同じモデルのトラックでした。InstagramのDMがきっかけで見つけたという、なんとも現代的な出会いから始まったこの物語。単なる納車の記録ではありません。一台のクルマを通じて、情熱とノスタルジア、そして新しい「大人のクルマ遊び」の始まりが描かれたドキュメンタリーなのです。
20年越しの再会と、新たな相棒
動画の核となるのは、20年という歳月を超えたエモーショナルな再会です。水島さんの記憶の中にある20歳の頃の相棒は、もう少し青みがかったメタリックカラーで、そして何より錆がひどく、乗り心地は「フロントがガタガタで、リアはもう大パニック」と表現するほど荒々しい一台でした。
昔乗ってたシーンは結構調子悪いから…昔はねもうちょっとブルメタだったっぽいこれよりもっとね錆びてた
しかし、目の前に現れた新しい相棒は、年式を感じさせない素晴らしいコンディション。これは彼にとって、単なる懐かしの車ではありません。若き日の夢を、今度は確かなビジョンと経験をもって形にするための、完璧な「ベース車両」。20年の時を経て、より良い形で理想を追いかけるスタートラインに立った彼の興奮が、画面越しに伝わってきます。
ただ乗るだけじゃない。「作る」楽しみへの序章
このC-10は、水島さんにとって完成形ではありません。むしろ、壮大なカスタムプロジェクトの始まりを告げるキャンバスです。彼の目的は現状維持ではなく、自身の美学をすべて注ぎ込み、理想の一台へと変貌させること。その計画は、細部にまで及ぶ明確なビジョンに裏打ちされています。現状に満足せず、社外品でチリが合わないボンネットや、「ダサい」と感じるシフトノブ、オリジナルではない小径のステアリングなど、一つひとつに理想の姿を思い描いているのです。
その壮大な計画の一部を覗いてみましょう。
- エクステリア: ボディを現在の色からクリーンなホワイトへオールペン。さらに、リーフスプリングの改造や4リンクサスペンションの導入も視野に入れ、それに伴うマフラーの取り回し変更も厭わず、車高を10cm以上も下げるという大胆なロワードを計画。
- インテリア: 天井の内張りやフロアカーペット、ドアパネルに至るまで、内装はすべて理想の空間へと一新する予定。
- エンジンベイ: ボンネットの中も徹底的にクリーンアップ。配線類を隠す「ワイヤータック」を施し、まるでショーカーの心臓部のように、完璧に整えられた美しいエンジンルームを目指します。
五感を揺さぶる、クラシックカーならではのドライブ体験
納車後、早速C-10を走らせるシーンは、ドライバーとマシン、そしてアスファルトとの対話そのものです。腹に響くV8サウンド、そして意外なほど軽いステアリングフィール。旧車乗りにとって望外の喜びである「ちゃんと効くエアコン」も完備され、快適なクルージングが始まります。
おおいやあ音がいいですね最高
しかし、このドライブには現代のクルマにはない、古き良き時代の「癖」という名の魅力が溢れています。3速ATゆえに高速走行ではエンジンが唸り続け、そして何よりステアリングフィール。速度に応じて重さを増す現代の車とは違い、C-10のステアリングは高速域でも驚くほど軽いまま。それは乗り手にある種の緊張感、水島さんが言うところの「ちょっと怖い」感覚を与えます。しかし、それこそが機械を乗りこなすという、クラシックカーならではの喜びなのです。
ひとつの別れと、新たな始まり
この物語には、もう一つの側面があります。C-10が納車されたその日、水島さんはビジネスの相棒として長年連れ添ったフードトラックを手放すことになっていました。仕事のための道具としてのクルマとの別れは、純粋な情熱を注ぐためのクルマとの出会いを象徴する、ほろ苦くも感動的な瞬間です。彼は引き取られていくフードトラックに、愛情のこもった言葉をかけます。
さよならまたフードトラックとして働き始めたら会いに行くからね
クルマが単なる移動手段ではなく、人生のチャプターを共にするかけがえのないパートナーであることを、このワンシーンが静かに物語っています。
おわりに
この動画は、20歳の頃の夢との再会、理想の一台を自分の手で作り上げる創造の喜び、そしてクルマという存在との深い絆を描いた、心温まるストーリーです。それは、単なるクルマ好きだけでなく、何かを愛し、情熱を注ぐすべての人の心に響くはずです。ぜひ動画本編をチェックして、この感動的な旅の始まりをその目で確かめてみてください。

