FX初心者が急騰相場でやりがちなNGトレードとは?プロが語る「待つ」技術の重要性

水島 翔/FXトレーダー

はじめに

週明けに200pipsもの窓を開けて急騰し、その後も止まることなく上昇を続けるドル円相場。これほど分かりやすい上昇トレンドは、まさに千載一遇のチャンスに見えるかもしれません。「今すぐ飛び乗らなければ!」という衝動に駆られるのは、ごく自然な心理です。しかし、もしこのシナリオこそが、初心者をふるい落とすための巧妙な罠だとしたらどうでしょうか?

プロのトレーダーは、このような相場を全く異なる視点で捉えています。FXトレーダー水島翔氏のYouTube動画では、なぜこの「単純な上昇トレンドに乗る」という行為が、初心者とプロを分ける決定的な違いになるのかが、現在のドル円相場を題材に鋭く解説されています。

本記事では、この動画で語られている核心的なポイントを深掘りし、各要素がどのように連携してプロのトレーディング哲学を形成しているのかを解き明かします。FXで本気で勝ち続けたいと考える方にとって、必見の内容となるでしょう。

一見チャンスに見える相場の罠

動画でまず警告されているのは、現在のドル円相場が「見た目ほど簡単ではない」という事実です。200pipsの窓開けから続伸するチャートは絶好の買い場に見えますが、プロの視点では初心者に特に危険な相場だと指摘されています。

その理由は、この相場が「結構伸びた後強く戻して」という特徴を持っているためです。つまり、綺麗な浅い押し目を作ってくれないため、タイトな損切りでトレンドフォローを狙うのが極めて難しいのです。明確な戦略なしに感情で飛び乗ってしまうと、深い調整に巻き込まれて損切りされるか、価格が最も高いところで買ってしまう「高値掴み」のリスクが非常に高くなります。この状況の危険性を、水島氏は次の一言で断じています。

ここ で 買っ ちゃう と もう 完全 初心 者 です ね

プロが実践する「引きつける」技術

では、プロはこのような相場でどのように立ち回るのでしょうか。その答えが、動画で一貫して強調されている「引きつける」という技術です。

これは、上昇していく価格を追いかけるのではなく、価格が「上昇の起点」や「以前の高値」といった具体的な支持線(サポートライン)まで戻ってくるのを辛抱強く待つというアプローチです。この規律を守ることで、リスクを大幅に低減し、より有利な価格でエントリーすることが可能になります。この原則の重要性について、動画では次のように語られています。

どこ まで 引きつけ て 買う の か どこ まで 引きつけ て 売る の か そして どの 波 の どの 部分 に 乗っかっ て いく の かって いう の が すごく 重要 な ん です よ

さらに、この戦略が求める精神的な強さについても触れられています。もし価格が狙っていたポイントまで戻ってこなければ、そのトレードは見送れば良いのです。エントリーしていない以上、損失はゼロだからです。これは、機会損失を恐れずに自己資金を守るという、プロのトレーダーに不可欠な規律を示しています。

戻っ て こ なかっ たら 戻っ て こ なかっ た で 全然 いい じゃ ない です か 損 が ない ん で

相場を支配する「手法よりも大事なこと」

動画では、特定のトレード手法よりもはるかに重要な要素として、リスク管理と資金管理が挙げられています。多くの初心者が固定のロット数で取引しがちですが、プロはより柔軟なアプローチを取ります。

具体的には、1回のトレードで許容できる損失額をまず決め、その金額に基づいてロット数を逆算して調整します。例えば、許容損失額を1万円と仮定した場合、「損切り幅10pipsなら10ロット」「損切り幅20pipsなら5ロット」というように調整します。この柔軟なアプローチの真価は、「相場ごとのボラノイズ(変動ノイズ)」に対応できる点にあります。これにより、ボラティリティが高い相場で不用意に損切りされないよう損切り幅を広く設定しつつも、実際の金銭的リスクは一定に保つことができるのです。

結構 この 辺り の ね 資金 管理 すごく 大事 です もう 手法 より も 大事 です

なぜ複数の時間足を見る必要があるのか

プロとアマチュアの分析を分ける決定的な要素が、複数の時間足を組み合わせる「マルチタイムフレーム分析」です。水島氏は、まず週足という長期的なチャートで相場の大きな流れを把握し、そこから日足、4時間足、1時間足、そして最後はエントリーのタイミングを計る5分足へと、徐々に時間軸を短くしていきます。

この分析から導き出される現在の相場観が、極めて重要です。水島氏の分析によれば、「週足はまだね下目線」であり、長期的なトレンドは下降基調にあります。そして、現在の日足や4時間足で見られる上昇は、「下目線の中での…一時的に上を試すような動き」に過ぎない、つまり大きな下落トレンド内での短期的な戻り波である可能性が高いのです。

この大局観こそが、これまで述べてきた全ての戦略の根拠となります。長期的な下落圧力が存在するという背景があるからこそ、短期的な上昇を追いかけるのが危険であり、「引きつける」規律と、ボラティリティを許容する柔軟な資金管理が絶対的に必要になるのです。これらを個別のテクニックではなく、一つの統合された戦略として理解することが、プロへの第一歩と言えるでしょう。

おわりに

今回の動画から学べる最も重要な教訓は、プロのトレーディングが単一の「手法」に依存するものではない、ということです。それは、 patientな観察(マルチタイムフレーム分析)、規律ある実行(「引きつける」技術)、そして厳格な自己防衛(資金管理)という、三位一体のプロセスなのです。

一見チャンスに見える上昇相場に潜む危険性は、長期足のコンテクストを理解して初めて見えてきます。そして、その危険を乗りこなすための具体的な武器が、規律あるエントリーと柔軟なリスク管理です。これらの概念は、頭で理解するだけでなく、実際のトレードで実践してこそ真価を発揮します。

動画の全編では、これらの考え方が実際のチャート上でどのように適用されるのかを視覚的に確認することができます。あなたのトレードを一段階上のレベルへ引き上げるための、貴重なヒントが詰まっているはずです。

動画の全編を観て、あなた自身のトレードに活かせるヒントを見つけてみてください。