はじめに
「またダマシにあった…」。ブレイクアウトでエントリーした直後に価格が逆行し、損切り。誰もが一度は経験するFXの悔しい瞬間です。多くのトレーダーはこの「ダマシ」を回避しようと、より複雑なテクニックやインジケーターを探し求めます。
しかし、もしその「ダマシ」との戦い自体が、勝てない本当の理由だとしたら?今回ご紹介する動画は、多くのトレーダーが陥るこの罠の構造を解き明かし、問題解決の「順番」を根本から正す、極めて重要な視点を提供します。結論から言えば、勝率を上げるために最も重要なのは、新しい手法を学ぶことではありません。それは、自分の「負けトレード」に対する考え方を根本的に変える、たった一つのことから始まるのです。
その「負けトレード」、本当に「ダマシ」ですか?
動画の核心的な主張は、多くのトレーダーが自分の負けトレードを安易に「ダマシ」という言葉で片付けてしまっている、という点にあります。これは、自分のトレードを客観的に分析することを妨げる、一般的な認知の罠です。
動画は、私たちに極めて重要な問いを投げかけます。**「ダマシを避けようとする前に、そもそも自分のトレード手法に統計的な優位性があることを確認しましたか?」**と。
これは「順序の話」だと動画の講師は語ります。多くのトレーダーは、負けが込むとすぐに「ダマシ回避」の方法を探し始めますが、その手法自体が長期的に利益を生むものなのかを検証するという、最も重要なステップを飛ばしてしまっているのです。そして、その優位性を証明する唯一の客観的な手段が「過去検証(バックテスト)」に他なりません。
そもそも論なんですけれど も こういった手法が本当に優位性が あるかどうかっていう ところが大事なんですよね 手法自体がもし間違って しまって いる なら この チャート の この ポイント 中 で いくら 工夫 し て も 勝ち トレーン を つながら ない わけ です よ ね
手法そのものに優位性がなければ、どんなにエントリーのタイミングを工夫しても、長期的に資産が増えることはありません。まずは、自分の負けが手法の欠陥によるものなのか、それとも別の要因なのかを冷静に見極める必要があります。
排除すべき「悪い負け」と受け入れるべき「良い負け」
多くのトレーダーは無意識のうちに、トレードを「損益」という軸で評価してしまいます。「利確はOK(嬉しい)、損切りは罰(嫌だ)」という感情的な判断です。しかし、プロフェッショナルなトレーダーは全く異なる軸で評価します。それは「プロセス」です。つまり、「ルール通りか、ルール違反か」という軸であり、その結果が利益だったか損失だったかは二の次なのです。
この思考の転換こそが、負けトレードを正しく分類し、成長するための第一歩となります。動画では、この考え方に基づき、負けトレードを明確に二種類に分類しています。
- 間違ったトレード(許容できない損失) これは、優位性が証明されていない手法を使ったり、自分で決めたルールを破ったり、あるいはリベンジトレードのような感情的な判断によって生じた損失です。プロセスの観点から見れば、これらは結果に関わらず「罰」であり、真っ先に排除すべき「悪い負け」です。動画では、トレーダーが伸び悩む最大の原因が、この「間違ったトレード」を繰り返していることにあると指摘しています。
- 本当のダマシ(許容すべき損失) 一方で、動画が定義する「本当のダマシ」とは、検証済みの優位性ある戦略に正しく従ったにもかかわらず、統計的に避けられない確率で発生する損失を指します。これは失敗ではなく、トレードというビジネスを行う上での「必要経費」です。勝率100%の手法が存在しない以上、ルール通りのトレードでも負けることは必ずあります。この「良い負け」は、受け入れるべきコストなのです。
勝率アップの最短手順
では、具体的にどうすればパフォーマンスを改善できるのでしょうか。動画は、取り組むべき明確な順番を示しています。
その最短手順とは、まず**「間違ったトレード」を完全に排除することに全力を注ぐ**ことです。これには、過去のチャートを使って自分の手法が本当に機能するのかを徹底的に検証する「過去検証」と、その手法のルールを感情に左右されずに厳格に守る規律が不可欠です。
この強固な土台ができて初めて、次のステップに進むことができます。つまり、必要経費である「本当のダマシ」をさらに減らすために、エントリーの精度を高める工夫を検討するのです。ただし、ここにも罠があります。「本当のダマシ」を過度に排除しようとルールを厳格化しすぎると、トレード回数そのものが減り、結果として利益の総額も減少してしまう可能性があるのです。過度な最適化は避けるべきだと動画は警告します。
動画内のこの言葉は、「ダマシ」の概念を根底から覆します。
負けトレードが騙しということではなくこの正しいトレードだけを繰り返して言った結果 結果的に発生している必要経費 これが騙しと呼ぶべきものではないかと私は考えています
それでも「ダマシ」を避けたいあなたへ。プロが使う3つのシンプル技術
「間違ったトレード」を排除し、ルールに基づいた取引の土台ができた上で、さらに勝率を高めたいと考えるトレーダーのために、動画の後半では実践的な3つの技術が紹介されています。これらは魔法の杖ではありませんが、トレードの選択を洗練させるためのシンプルかつ効果的なフィルターとして機能します。
- プライスアクション ローソク足の形や大きさから、市場の勢いを直接読み取る技術です。例えば、ブレイクアウト手法の背景には、レジスタンスラインの上に売り方の損切り注文が溜まっているという力学があります。価格がこのラインを突破すると、これらの損切り注文が一斉に買い注文として執行され、強い上昇、つまり「大陽線」が生まれるのが自然な流れです。もしブレイクしたのに勢いのない小さなローソク足しか出現しないなら、それは「何かがおかしい」というサインであり、ダマシを回避する根拠となります。このように手法の背景を理解することで、「大陽線が出現するはず」という予測が可能になり、ダマシを見抜く力が格段に向上します。
- 上位足分析 より大きな時間軸のチャートを確認し、自分のトレードが長期的なトレンドと一致しているかを見る手法です。例えば、1時間足で上昇トレンドに見えても、日足では下降トレンドの中の一時的な戻りに過ぎないかもしれません。上位足のコンテキストを把握することで、不利な状況でのエントリーを避けられます。
- ラウンドナンバー 133.00円や134.00円といった、キリの良い価格帯のことです。これらの価格は多くのトレーダーに意識されるため、強力なサポートやレジスタンスとして機能することがよくあります。目標利益の少し手前にラウンドナンバーがある場合は、そこで価格が反転する可能性を考慮に入れる必要があります。
おわりに
「ダマシ」に勝てないと悩むとき、私たちはつい外部の要因、つまり完璧な手法やインジケーターを探すことに目を向けがちです。しかし、この動画が教えてくれるのは、勝率向上の道はまず自分自身の内側から始まるという、極めて重要な真実です。
「ダマシを回避する完璧な聖杯はどこか」と外に答えを探すのをやめ、「自分のトレードの中に排除すべき欠陥はないか」と内に問いを向けること。この思考の転換こそが、停滞を打ち破る唯一の道です。自分のトレード記録を正直に見つめ直し、受け入れるべき損失と排除すべき損失を区別すること。それこそが、勝率を上げるための最も確実で、最短の道筋なのです。
動画本編をご覧になり、ご自身にとって最も響くポイントを見つけてみてください。

