はじめに
先週の為替市場は、それまで続いていた「ドル一強」の神話が突如として崩れ、ドルが全面的に売られる劇的な展開を迎えました。ドル円は節目だった140円を割り込んで急落し、市場の景色は一変しました。この地殻変動の背景には何があったのか、そして私たちはどう動くべきか。
この記事では、この混乱した相場を冷静に読み解き、来週に向けた明確な戦略を立てていきます。なぜドルが全面安となったのか、そして主役が交代した今、どの通貨ペアに最大の好機が訪れているのかを具体的に解説します。不安定な市場だからこそ、確かな分析を武器に次のチャンスを掴みましょう。
ドル全面安の衝撃:何が起きたのか?
先週の市場を揺るがした最大の要因は、弱い米国の経済指標、特に「消費者物価指数(CPI)」が市場予想を下回ったことに端を発する「ドル全面安」です。この結果を受け、ドルは主要通貨に対して一斉に売り込まれる展開となりました。
この影響を最も象徴的に受けたのがドル円(USD/JPY)です。連日の下落で140円の心理的節目をあっさりと割り込み、ついには日足の重要なサポートラインである137.75円まで到達しました。しかし、ここで下落は一旦停止し、金曜日には反発の買いが入っています。今まさに、この137.75円のラインを巡る攻防が始まっており、ここを守り切れるか、それとも再び割り込んでしまうのかが、来週のドル円の方向性を決定づける最大の焦点となるでしょう。
主役交代へ:今、注目すべき通貨ペア
ドルの独り勝ち相場が終焉を迎えた今、トレーダーの注目は新たな主役へと移っています。その筆頭候補が、ユーロドル(EUR/USD)です。これまで何度も上値を抑えられてきた日足の直近高値を明確にブレイクし、本格的な上昇トレンド入りを果たしました。絶好の買い場を探るべき通貨ペアと言えます。
同様に、ポンドドル(GBP/USD)もドル安を追い風に力強く上昇しています。ただし、ポンドドルはすでに長期間にわたって上昇トレンドが続いているため、ここから焦って飛び乗る「高値掴み」には警戒が必要です。むしろ、価格が一時的に下落する「押し目」を冷静に待ってから買う戦略が賢明でしょう。
重要なのは、現在の市場のテーマが完全に「ドルストレート」へと移行したことです。このため、ユーロ円などのクロス円よりも、ユーロドルやポンドドルのようなドルが絡む通貨ペアにこそ、今週のトレード機会が集中すると考えられます。
来週に向けた、シンプルで明確な戦略
では、来週は具体的にどう動くべきか。戦略は非常にシンプルです。それは、ユーロドルとポンドドルの「買い」を中心にトレードを組み立てることです。
来週は、18日(火)の「米国小売売上高」を除けば、相場を大きく動かすような重要経済指標が少ないため、ファンダメンタルズよりもチャートの形を重視するテクニカル分析がワークしやすい環境です。トレンドが明確になった今、その流れに素直に乗ることが求められます。
テクニカルに注目し ユーロドル ポンドドルの買い主体で相場を見ていきたいと思います
おわりに
先週の市場は、弱い米経済指標をきっかけとしたドル全面安への劇的な転換点となりました。これにより、ドル円は重要なサポートラインで激しい攻防を迎える一方、ユーロドルやポンドドルには明確な買いの好機が生まれています。この通貨市場の大きなうねりの一方で、株式市場は方向感に欠ける展開となり、金はドル安を背景に小幅に値を上げました。来週は大きな指標が少ない分、テクニカル分析を頼りに、落ち着いてトレンドを追いかけることが成功の鍵となりそうです。
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