はじめに
方向感に乏しく、ボラティリティの低い相場が続くと、なかなかトレードチャンスを見つけられず、もどかしい気持ちになるトレーダーは多いのではないでしょうか。先週のFX市場は、まさにそのような静かな展開で始まりました。しかし、週の終わりにかけて大きな変化が訪れました。この記事では、相場に起きた重要な変化を分かりやすく解説し、それによって生まれた来週のトレードチャンスに焦点を当てていきます。
「様子見」から「チャンス」へ。相場を動かしたドル安の流れ
週の前半は、ほとんどの通貨ペアで値動きが非常に小さく、トレードを仕掛けるには難しい「様子見」の局面が続きました。このような時期は、無理にポジションを取るのではなく、資金を守ることに徹するのが賢明です。
しかし、週の後半、特に金曜日の終値(引け)にかけて、市場の雰囲気を一変させる明確なトレンドが発生しました。それが「ドル安」の流れです。この転換点が、来週の戦略を立てる上で最も重要なポイントとなります。
「資金を守っていく様子見でトレードを控えていく局面となっています。(週の)引けにかけてはドル安の兆候が見られていますので、来週の頭はドル安の動きが続いていくかに注目しておきたい」
このドル安の動きが、これまで沈黙していたいくつかの通貨ペアに、明確な取引機会をもたらしています。
重要な節目「1.30」を突破。ポンドドルに見る買いの好機
最初に注目すべきは、ポンドドル(GBP/USD)です。この通貨ペアも週前半は静かでしたが、金曜日にドル安を背景に大きく上昇しました。
特に重要なのは、1.30という価格水準です。このレベルは、キリの良いラウンドナンバーであるだけでなく、日足チャート上で何度も意識されてきた明確な水平抵抗線(レジスタンスライン)でもありました。金曜日のローソク足がこの重要な節目を力強く上へブレイクしたことは、相場の勢いが変わったことを示す強いシグナルです。このように、長らく市場参加者に意識されてきた明確な抵抗線を実体で力強く上抜けたという事実は、単純な上昇以上の意味を持ち、トレンド転換の信頼性を高めるものです。来週はこの動きに追随する「買い」のチャンスを探っていく好機と言えるでしょう。
金の価格も追い風に?豪ドルの力強い上昇に注目
次に注目したいのが、豪ドル米ドル(AUD/USD)です。こちらも他のドルストレート通貨ペアと同様、週の終わりにかけて力強い上昇を見せました。
豪ドル米ドルが突破したのは、0.72というラウンドナンバーです。この価格帯は、これまでサポートとレジスタンスが入れ替わる重要な転換点(この価格帯は、過去に下値を支える支持線として機能したかと思えば、一度割り込むと今度は上値を押さえる抵抗線に変わるなど、売買の攻防が繰り返されてきた重要な転換点でした)として機能していました。このラインを明確に上抜けたことで、こちらも買い目線でチャンスを狙える形となっています。
さらに興味深いのは、この豪ドルの強さの背景です。豪ドルは代表的な「リスクオン通貨」であり、市場心理が楽観的な時に買われやすく、特に金の価格と相関しやすいことで知られています。そして、同じく金曜日には金の価格も大きく上昇しており、豪ドルの上昇を後押しする追い風となっている可能性が考えられます。
「こちらも重要なラインを上に突破したということで、来週は買いのチャンスが狙える格好になってきそうです」
ポンドドルと合わせて、豪ドル米ドルも来週の買いトレードの有力な候補となります。
来週の重要指標と政治リスク。備えておくべきこと
チャート分析に基づくチャンスだけでなく、来週の市場に影響を与えうる外部要因にも目を向けておく必要があります。特に以下の2点には注意が必要です。
- 10月16日(金)の米国小売売上高:この経済指標は個人消費の強さを示すため、結果が市場予想と大きく異なれば、現在発生しているドル安の流れを加速させたり、反転させたりする直接的な要因となり得ます。
- 近づく米国の大統領選:選挙が近づくにつれて、政治的なニュースヘッドラインが相場を予期せず動かす可能性があります。特に週末に大きなニュースが出た場合、週明けの市場が窓を開けて(ギャップアップ/ダウン)始まるリスクや、突発的なボラティリティの増大でストップロスを狩られる可能性には常に備えておくことが重要です。
これらの要因を頭に入れておくことで、より慎重にリスクを管理しながら週明けの相場に臨むことができます。
おわりに
静かな相場展開が続いていましたが、週末にかけて発生したドル安の流れが、FX市場に新たなチャンスを生み出しました。特に、重要なレジスタンスを突破した豪ドルとポンドドルは、来週の主役となる可能性を秘めています。なぜこれらの通貨ペアが注目に値するのか、その背景にある詳細な分析をぜひ動画で確認してみてください。

