はじめに
ドル円トレーダーにとって、今週はジェットコースターのような相場だったのではないでしょうか。米国の重要経済指標が悪化したことを受け、ドル円は一時300pipsもの急落を見せました。しかし驚くべきことに、週末には先週末とほぼ変わらない水準まで価格を戻していました。この一見矛盾した動きに、多くのトレーダーが戸惑ったかもしれません。
今回の分析動画では、この複雑な状況を「ドル安」と根強い「円安」という2つの力の綱引きとして解き明かしています。本記事では、この綱引きがなぜドル円の乱高下と最終的な横ばいにつながったのかを解説し、動画の要点を凝縮して、来週本当に狙うべき通貨ペアとトレード戦略のヒントをお届けします。
市場の潮目が変わった?「ドル安」への転換点
今週のFX市場における最も重要な変化は、明確な「ドル安」トレンドの発生です。この動きの引き金となったのは、水曜日に発表された米国の消費者物価指数(CPI)と小売売上高でした。いずれも市場予想を下回る低調な結果となり、市場では「9月の利下げ」観測が一気に高まりました。株式市場ではニューヨーク・ダウが史上初の4万ドルを突破するなど、大きな資金の流れの変化が起きています。
このドル安の流れは、ユーロドルやポンドドルといった通貨ペアに顕著に現れ、力強い上昇を見せています。米国経済の減速が意識され始めたことで、これらの通貨ペアでは新たな上昇トレンドが形成される可能性が出てきており、市場の潮目が変わりつつあることを示唆しています。
300 pipsの急落でも崩れないドル円の「底堅さ」
一方で、ドル円の動きは驚くべきものでした。水曜日の米指標発表後、木曜の朝にかけて300 pips近い急落を見せましたが、その後は非常に力強い買い戻しが入り、価格は再び155円台まで回復しました。
この驚異的な回復力は、市場に極めて強い「押し目買い」意欲が存在することの証明です。下落すればすかさず買いが入るという市場心理が、ドル円の底堅さを支えています。この状況について、動画では次のように解説されています。
下げてきたポイントでは買い戻される そうした思惑が強いため今後も下がってきたところでの押し目買いを狙っていきたい
この「底堅さ」は、今後のドル円トレードにおいて重要な指針となります。高値を追うのではなく、下落したタイミングを狙って「押し目買い」でエントリーすることが有効な戦略となりそうです。具体的には、日足のトレンドラインや月足の重要ラインである151.90円付近といったポイントが、押し目買いの有力な候補として意識されます。
高ボラティリティ相場で使える「ラウンドナンバー」ブレイク戦略
価格変動が激しい相場では、明確なエントリー根拠を持つことが不可欠です。動画では、こうした高ボラティリティ相場で有効な、シンプルかつ実践的なトレード手法が紹介されています。それが「ラウンドナンバーブレイク」戦略です。
具体例として、今週のドル円が155.500円というキリの良い価格(ラウンドナンバー)を力強く上にブレイクした局面が挙げられています。このように、多くのトレーダーが意識する価格帯を突破したタイミングを狙うことで、迷いのないエントリーが可能になります。
また、ブレイク後の押し目買いを狙う際の二次的なパターンとして、ブレイク後に価格が「EMA 13(13期間指数平滑移動平均線)にタッチ」したポイントを狙う手法も紹介されており、自身のトレードにすぐ応用できる貴重なヒントとなっています。
主役はドルだけじゃない。勢いを増す欧州通貨の行方
今週の物語の主役は、ドルだけではありません。もう一つの重要なテーマは、欧州通貨の強さです。現在の市場は「欧州高・円安」という力関係になっており、特にポンドは対円で週間300 pipsもの上昇を記録しました。
この力関係から、ユーロ円やポンド円は、引き続き買いトレードの有力な候補となります。
さらに注目すべきは、ポンドドルの週足チャートです。現在、大きな「三角持ち合い」を形成しており、この保ち合いをどちらかにブレイクした場合、非常に大きなトレンドが発生する可能性があります。ドル安の流れと相まって、ポンドドルが上方向にブレイクするかどうかは、来週以降の大きな見どころとなるでしょう。
おわりに
今週の相場をまとめると、以下の3点が重要です。
- 米国の利下げ観測を背景とした「ドル安」トレンドの始まり。
- 急落しても即座に買い戻される、ドル円の驚異的な「底堅さ」。
- 「欧州高・円安」の流れが継続し、ユーロ円やポンド円に買い好機。
これらのポイントを踏まえ、来週はどの通貨ペアで、どのタイミングを狙うべきか。来週は重要な経済指標として**米国のPMI(購買担当者景気指数)**の発表が控えており、ドル安の流れが継続するかを見極める重要な週となります。ぜひ動画本編で詳細なチャート分析を確認し、ご自身の戦略を練り上げてみてください。

