はじめに
FXトレードにおいて、一時的な利益を手にすることは難しくありません。しかし、多くのトレーダーが「継続的に勝つ」という壁に突き当たり、資金を溶かしては市場を去っていきます。なぜ、手法を学んでも結果が安定しないのか。その核心的な理由は、目先の値動きに翻弄され、相場の「構造」を捉えきれていない点にあります。
本記事では、圧倒的な再現性を持つプロトレーダー・水島翔氏の視点を解剖します。水島氏が提唱するチャート分析の本質は、複数の時間軸を統合し、相場に潜む「真空地帯」を鮮やかに抜き去ることにあります。単なるインジケーターの組み合わせではない、論理的かつ洗練された環境認識の極意をマスターすることで、あなたのトレードは「ギャンブル」から「期待値を最大化する事業」へと進化を遂げるでしょう。
複数の時間軸を統合するマルチタイムフレーム分析の極意
FXで持続可能な収益基盤を構築するために避けて通れないのが、マルチタイムフレーム分析(MTF分析)です。水島氏は、週足、日足、4時間足といった少なくとも3つ以上の時間軸を多角的に組み合わせる重要性を説いています。これは、ミクロな視点でのエントリー精度を高めつつ、マクロな視点での大きな潮流に身を委ねるための必須プロセスです。
プロの思考プロセスは常に「上位足」から始まります。上位足で大局的なトレンドと「価格の壁」を特定し、その波の中で下位足がどのような挙動を見せるかを監視します。この「大きな波の一部を、小さな波の初動で捉える」という一貫性が、トレードの勝率と利益額を決定づけます。
「上位足から順番に様々な時間軸を組み合わせて見ていくことで、今の自分がこの大きな波の中で、上昇だったらどこからどこまでを狙って買いでポジションを持っていくのか……こういったのを上位足から順番にっていう考え方が大切なんです」
水島氏の分析において、上位足から引かれる水平線は単なる目印ではありません。それは市場参加者の心理が結集する「トリガーポイント」です。
- 上位足の節目を特定することで、下位足レベルの「ダマシ」を排除し、真のブレイクアウトを高い精度で予測できる。
- ターゲット(利確目標)を明確に定めることで、期待値の低い局面での無駄なエントリーを抑制できる。
- 損切り位置を論理的に設定できるため、リスクリワードの優れたトレードのみに資金を集中させることが可能になる。
相場に潜むフラクタル構造とトレードシナリオの描き方
相場の本質は「フラクタル構造」に集約されます。これは、上位足の大きな一波の中に、下位足の小さなトレンドが無数に内包されているという性質を指します。水島氏は、ドル円の環境認識を例に、この構造を極めて具体的に解説しています。
例えば、月足チャートを確認すると、2015年の高値水準が現在の強力なサポートとして機能していることが分かります。一方で、週足では下降トレンドの最中にある。ここで重要なのが「起点(きたん)」の概念です。日足レベルで直近の安値を作った起点となる高値を上に抜ければ、たとえ週足が下向きであっても、日足の目線は「上」へと切り替わります。
トレンドは常に下位足から転換していきます。4時間足が日足に先んじてトレンドを反転させ、それが日足の起点を壊し、やがて週足の流れを変えていく。この連鎖を理解していれば、盲目的に上位足に従うだけでなく、転換の初動を狙い撃つことが可能になります。ただし、水島氏は「飛び乗り」を厳禁としています。
「相場っていうのは常にフラクタル構造になっているんですけど、上位足で見てどこの部分をどの方向に狙っていくのかっていうのを順番に下位足に落としながら戦略を練っていく」
上位足で方向性が確定しても、必ず下位足での「戻し」を待つ。日足の21SMA(単純移動平均線)などのレジスタンスを意識し、リスクを最小化したポイントでポジションを構築することが、プロの規律です。
利益を確実に残すための勝ち逃げ戦略と時間効率
水島氏のスタイルを際立たせているのは、「時間効率」を極限まで追求するシビアな視点です。FXの最大のメリットは高いレバレッジをかけられることにあります。この利点を活かせば、ポジションを数日間にわたって保持し続け、 overnight リスク(持ち越しリスク)に晒される必要はありません。
多くの初心者は「もっと利益を伸ばしたい」という欲望から、レジスタンスラインの限界までポジションを保有しようとします。しかし、目標値の少し手前には必ず利益確定の売りが入り、価格は停滞します。水島氏は、この「停滞する時間」をリスクと見なし、レジスタンスの手前でサクッと決済する「勝ち逃げ」を推奨しています。
「時間的ロスを排除する」という考え方は、現代のトレーダーにとって最強の武器です。数時間で利益を確定させ、次のチャンスまでチャートから離れる。このスキャルピングやデイトレードの瞬発力が、結果として資産曲線を安定させるのです。
「わざわざ何日もポジション持ってリスク考える必要がないんで、こういったところでサクッと決済していくっていうのが僕のやり方です。こうやって時間効率を高めていく」
初動を捉えれば上位足に逆らっても利益は取れる
マルチタイムフレーム分析の応用として、水島氏は上位足の調整局面(逆方向の動き)を利益に変える戦略も提示しています。例えば、日足が上昇トレンドであっても、4時間足や1時間足で目線が切り替われば、一時的な下降が発生します。
このとき、現在の価格から上位足の次のサポートラインまでの間に、注文が薄い「真空地帯(真空状態)」が存在することがあります。下位足でのトレンド転換という初動さえ捉えれば、上位足の流れに一時的に逆らう形であっても、この真空地帯をターゲットにして短期間で利益を抜くことは十分に可能です。
ただし、これはあくまで「一過性のバイアス」を狙う戦略です。上位足の強力な節目に到達すれば、再び大きな流れに飲み込まれるため、目標に達した瞬間に迷わず撤退する規律が求められます。上位足の環境を完璧に把握しているからこそ、逆方向の波でも自信を持って利益をさらっていくことができるのです。
おわりに
チャート分析とは、単なる価格の予測ではありません。それは、自分のライフスタイルに最適化された「収益の窓口」を見つける作業です。水島翔氏が実践するマルチタイムフレーム分析やフラクタル構造の理解は、一度身につければ一生モノの武器となります。
まずは、あなた自身のチャートで「波形」をなぞることから始めてください。日足の起点はどこか、4時間足はどのラインをブレイクしたのか。実際に手を動かして水平線を引くことで、無機質だったチャートが意味のある情報の宝庫へと変わるはずです。
今回の知見をさらに深く血肉化するために、ぜひ動画本編を繰り返し視聴してください。プロの視点と自分の視点のズレを埋めていく作業こそが、常勝トレーダーへの最短距離となります。
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