なぜエントリー直後に逆行するのか?あるFXトレーダーの動画が示す、驚くほどシンプルな答え

水島 翔/FXトレーダー

FXを始めたばかりのトレーダーが共通して抱く大きなフラストレーション。「なぜエントリーした瞬間に価格が反対方向に動いてしまうのか?」この疑問に、プロのトレーダー水島翔氏が、実際のトレード戦略を解説する動画が驚くほど明確な答えを提示しています。

この動画は、単なるテクニカルな解説にとどまりません。初心者が陥りがちな心理的な罠から抜け出し、プロフェッショナルな思考法へと転換するための、根本的なマインドセットの変化を促すものです。本記事では、その核心となるポイントを解説します。

「誰かに監視されている?」初心者が抱くその感覚の正体

多くの初心者が、エントリー直後の逆行を経験するうちに、ある種の疑念を抱きます。水島氏の動画は、この感覚に優しく寄り添うところから始まります。

なんかこう自分 の トレード を ね もう 誰 か に 監視 さ れ て て 反対 方向 に ね 動かさ れ てる ん じゃ ない かって いう くらい ね エントリー する たび に マイナス 方向 に 動い ちゃう って いう ね 経験 ま 皆 さん ある と 思う ん です よ

動画は、これが不運や誰かの操作によるものではないと明確に指摘します。その本当の原因は、明確な戦略を持たずに、市場の勢いに乗り遅れて飛び乗ってしまうことにあります。

具体的には、初心者は価格が急上昇しているのを見て(ぐいぐい上がってるから)、乗り遅れたくないという焦り(FOMO)から、多くの人が買っている流れに釣られて自分も買ってしまうのです(釣られて自分も買っちゃう)。しかし、そのエントリーポイントは、往々にして価格が重要な抵抗線に達し、プロのトレーダーたちが利益確定の売りを入れる絶好のタイミング。つまり、初心者はプロの利食いのための流動性を提供してしまっているのです。これが、エントリー直後に価格が反転するメカニズムです。この心理的な罠を理解することが、規律あるトレードへの第一歩となります。

予測から戦略へ:「引きつけて待つ」という発想の転換

では、どうすればこの罠を回避できるのでしょうか。動画が提示する核心的な戦略が「引きつける」という考え方です。これは、価格の次の動きを当てようとする「予測」ではなく、あらかじめ特定した重要な価格帯(水平線)まで価格が来るのを「待つ」というアプローチです。

この戦略は、動画で解説されている実際のトレードで具体的に示されています。水島氏は、1時間足チャートで価格が一定の範囲で上下する「レンジ相場」を特定。そして、闇雲にエントリーするのではなく、価格がその「レンジの上限」まで上昇してくるのを辛抱強く待ち、そこで売り(ショート)でエントリーするという戦略を立てました。

初心者が目の前の値動きを追いかけてしまうのに対し、プロは市場構造を冷静に分析し、有利な売買ができる場所を特定して待ち構えます。この「引きつけて待つ」というたった一つの発想の転換が、無駄なエントリーを減らし、ストレスを軽減し、トレードの質を劇的に向上させるのです。

森を見る視点:マルチタイムフレーム分析の重要性

その「引きつける」べき重要な価格レベルは、どのように見つけるのでしょうか。水島氏が用いるのがマルチタイムフレーム分析です。これは、一つの時間足だけでなく、週足、日足、4時間足、1時間足といった長期のチャートから順番に見ていくことで、市場全体の大きな流れや文脈を把握する分析手法です。

この分析の真価は、動画で示された「時間足の対立」の解説で明らかになります。水島氏の分析では、週足では上昇トレンド(目線は上)である一方、日足や4時間足では下降トレンド(目線は下)という、方向性が異なる状況でした。

多くの初心者はこの「対立」に混乱しますが、プロはこれをチャンスと捉えます。彼は、より短期的な日足や4時間足の下降の流れに乗りつつも、週足の上昇トレンドを意識することで、高確率なシナリオを構築しました。この「地味でめんどくさい作業」こそが、短期的な値動きに惑わされず、森全体を見て木を攻略する、確信度の高いトレードを可能にするのです。

FX取引の真髄:「損小利大」を実現するトレードとは

「引きつけて待つ」戦略は、トレーディングにおける究極の目標である「損小利大」に直結します。水島氏が何度も口にする、この原則を実現するための考え方です。

損 勝利 台 買っ た 時 大きく 負け た 時 小さ くっ て いう ところ を 見つけ て トレード し て いく

重要な価格レベルでエントリーすることの最大の利点は、明確なリスクリワードレシオ(損失と利益の比率)を描けることにあります。もし自分のシナリオ通りに価格が反転すれば、利益は大きく伸びる可能性があります。逆に、もしそのレベルを明確に超えて逆行した場合、それは自分のシナリオが間違っていたという明確なサインです。そのため、迷うことなく小さな損失で損切りができます。

さらに、これらの重要なレベルは強力な判断基準となります。もし売りで入ったレベルを価格が力強く上にブレイクした場合、売りのシナリオは即座に無効になりますが、それは同時に「今度は買いが優勢になった」という新しいトレードのシグナルにもなり得るのです。このようにして、負けるときは小さく、勝つときは大きいという、有利なトレードを積み重ねることが可能になります。

おわりに

エントリー直後に価格が逆行する現象は、運や偶然ではなく、明確な理由に基づいています。水島氏の動画が示すのは、その原因が感情的な「予測」にあり、解決策が冷静な「戦略」にあるという、シンプルかつ本質的な答えです。

重要なのは、市場を追いかけるのではなく、有利な場所まで「引きつけて待つ」こと。そして、その場所を見つけるために、複数の時間軸で市場全体を俯瞰すること。この動画は単なるテクニック集ではなく、プロとして市場と向き合うための思考のフレームワークそのものを教えてくれます。

動画を観て、あなた自身のトレードと向き合うきっかけにしてみてください。