「クルマを手放します」―人気YouTuberが語る、””守り””の資産戦略とは?

水島 翔/FXトレーダー

はじめに

最近、人気YouTuberが車やクルーザーといった高価な資産を手放す動画が目立ちます。「いよいよお金が尽きたのでは?」と視聴者が勘ぐるのも無理はありません。しかし、FXトレーダーとして知られる水島翔氏が公開した動画は、そうした憶測とは一線を画すものでした。彼の決断は経営不振による後退ではなく、これまで資産を拡大してきたアグレッシブな「攻め」のフェーズから、揺るぎない財務基盤を築くための意図的な「守り」のフェーズへの戦略的転換だったのです。この動画は、成功者が次なる飛躍のためにいかに土台を固めるかという、賢い資産戦略の貴重な教訓を私たちに示してくれます。

手放す理由は「お金が尽きた」からではなかった

水島氏が複数台の車を売却する一番の理由は、資金難ではありません。彼が目指すのは、資産と負債を整理し、財務基盤をより強固にするための戦略的な「整理」です。その計画は明快です。まず複数台の車を売却して現金を作り、その資金で残りの車のローンを完済する。これにより、収益を生まない資産に紐づくローンをすべて無くし、「すごく綺麗な状態」を作り出すというものです。

これは、彼の考え方が変化したことを示しています。

買ってから稼ぐっていう感覚だったから良かったけど、それをやめようと思って。

この「守り」の最終目標は、彼が語る「最悪収入が途えても生きてける状態」を築くこと。事業やトレードの浮き沈みに左右されない盤石な財務状況を確立し、いつでも次の「攻め」に転じられるようにするための、極めて戦略的な一手なのです。

「良いローン」と「悪いローン」を見極める

この決断の背景には、水島氏独自の負債に対する哲学があります。彼はローンを「良いローン」と「悪いローン」の2種類に明確に分けて考えています。

  • 良いローン (Good Loans): 不動産のように、資産自体がローン返済額や経費を上回る収益を生み出し、キャッシュフローがプラスになるもの。
  • 悪いローン (Bad Loans): 車のように、ローン返済、保険、維持費といった支出(コスト)だけが発生し、直接的な収益を生まないもの。

彼の今回の目標は、この「悪いローン」を完全に無くすこと。キャッシュフローを生む資産とそうでない資産を明確に区別するその思考は、レバレッジとリスクを常に意識する熟練トレーダーならではの規律を反映していると言えるでしょう。

あなたは大丈夫?彼が語る本当の「ローン地獄」

水島氏が考える「ローン地獄」とは、単に借金がある状態ではありません。それは、出口のない罠にはまった状態を指します。彼が例に挙げるのは、ギャンブルで作った借金や、価値が急落する車に対して無計画に組んだ10年ローンなど、売却しても借金だけが残るケースです。

手元に売るものがない、売っても相殺できないっていう状態だからローンだけが残る。これ、ローン地獄じゃん。

対照的に、彼自身の車の買い方は、この「ローン地獄」とは全く異なります。価値が下がりにくい車種を選び、計画的に購入することで、売却時にはローンを完済してもなお「手残りが何百万何千万て残る」状態を確保しているのです。これは単なる車の売買ではなく、出口まで見据えた高度な資産管理と言えます。

20代へ。「借金しない浪費」のススメ

動画の後半、彼は特に20代の若者に向けて力強いメッセージを送ります。20代は、お金を積極的に使って多様な経験を積むべき時期だと彼は語ります。ただし、そこには一つだけ絶対的な条件があります。それは「借金をしないこと」。

20代はもうガンガン使っていいと思う。浪費でいいと思う。借金しなければいいと思う。経験を買うのに借金しなければいいと思う。

彼がそう語るのには理由があります。「若いうちってランニングコストそんなかかんないじゃん」と指摘するように、家族などの大きな責任を負う前の20代は、少ない給料でも自由に行動できる貴重な時期です。旅行、恋愛、学び、あるいはホストや配達員、ベンチャー企業など様々な仕事を試すこと。これらは一見「浪費」に見えても、借金さえしなければ、将来の自分を豊かにする最高の自己投資になるのです。

おわりに

水島氏の今回の決断は、後退ではなく、次なる攻めに備えるための戦略的な「守り」への転換です。毎月の固定費を徹底的に削減し、万が一の事態にも揺るがない盤石な状態を築く。彼の語るこの戦略は、多くの人にとって自身の資産との向き合い方を見直すきっかけとなるはずです。

彼の選択は、資産との向き合い方について深い洞察を与えてくれます。攻めるべき時と、守りを固めて次の一手に備えるべき時。彼の言葉から、これからの時代を生き抜くためのヒントが見えてくるはずです。ぜひ動画本編で、その思慮深い戦略をご自身の目で確かめてみてください。