はじめに
数週間にわたり続いていたドル安トレンドに対し、先週は調整のドル買いが入る局面となりました。しかし、週末金曜日に発表された米国雇用統計の結果は、必ずしもドルの圧倒的な強さを示すものではなく、今後の方向性については不透明感が残る展開となっています。
このような状況の中、「FXゴールドナビ」の加藤氏による動画解説は、2020年9月7日からの週に向けて、各通貨ペアの状況を明確に整理し、具体的な戦略を示してくれます。
本記事では、この動画で語られた重要な戦略的ポイントを抽出し、トレーダーが今週の相場に備えるための要点を解説します。
ドル・ユーロ・円の「三すくみ」:レンジブレイクが次の巨大トレンドの号砲に
動画における最初の重要なポイントは、ドル、ユーロ、円が絡む主要通貨ペアが、現在「ボックス型」とも言えるレンジ相場に陥っているという分析です。具体的には、USD/JPY(ドル円)、EUR/USD(ユーロドル)、そして**EUR/JPY(ユーロ円)**がこの状態にあると指摘されています。
これらの通貨ペアは、日足だけでなく1時間足レベルでも方向感に欠けるボックス相場を形成しており、ドル、ユーロ、円の力関係が拮抗していることが示唆されます。アナリストは、この三者のパワーバランスがほぼ同じ状態にあると指摘しており、この均衡が崩れる時を待つことが重要だと強調します。
ここ の バランス が 崩れ て トレンド が 出 て くる ところ で 次 の 大きな 動き が 出 て きやすい か な と 思っ て い ます
ここでは不用意なエントリーは避け、明確なレンジブレイクを待つのが賢明な戦略です。それこそが、次の大きなトレンドの初動を捉える鍵となります。
戦略の要点
- 対象通貨: USD/JPY, EUR/USD, EUR/JPY
- 基本戦略: 待機
- トリガー: 日足・1時間足レベルでの明確なレンジブレイク
押し目買いの好機?上昇トレンドが続くポンドと豪ドル
レンジ相場で様子見ムードが強い通貨ペアとは対照的に、ポンドと豪ドルには具体的な取引機会が見出されています。アナリストによると、これらの通貨は先週調整の下落があったものの、日足レベルでの上昇トレンドはまだ崩れていません。そのため、トレンド再開を狙った「押し目買い」が有効な戦略として挙げられています。
**GBP/USD(ポンドドル)**では、価格が一度ブレイクした日足の水平線まで下落し、そこがサポートとして機能(サポレジ転換)して反発しています。このテクニカル的な根拠から、上昇トレンドが継続する可能性が高いと分析されています。エントリーのタイミングとしては、1時間足で引ける下降トレンドラインを上抜け、さらにその後に小さなレンジ(レクタングル)を形成して上放れするような、明確な上昇パターンを確認してからが望ましいとされています。
**AUD/USD(豪ドル米ドル)**も同様に、調整の下落が日足の20日移動平均線付近でサポートされ、反発の兆しを見せています。また、**GBP/JPY(ポンド円)とAUD/JPY(豪ドル円)**についても、それぞれポンドドル、豪ドル米ドルと全く同じ戦略方針で押し目買いのチャンスをうかがうことができると解説されています。
戦略の要点
- 対象通貨: GBP/USD, GBP/JPY, AUD/USD, AUD/JPY
- 基本戦略: 押し目買い
- トリガー: 1時間足でのトレンドライン上抜けなど、上昇再開を示すパターンの出現
雇用統計が示した「ドルの上値の重さ」
相場全体の背景として、金曜日の米国雇用統計が与えた影響についても解説されています。先週はドル買い戻しの動きが見られましたが、雇用統計の結果はドルが一方的に強くなるほどの材料とはなりませんでした。
アナリストはこれを「上値の重さ」と表現しており、今後のドル高が一筋縄ではいかない可能性を示唆しています。この全体観が、ドル円やユーロドルといった主要通貨ペアがレンジ相場から抜け出せずにいる理由を裏付けており、多くの市場参加者が「様子見」モードに入っていることの背景となっています。
おわりに
今回の動画解説の要点をまとめると、ドル・ユーロ・円の主要ペアは次のブレイクを待つ「様子見」が推奨される一方、ポンドと豪ドルには既存の上昇トレンドに沿った「押し目買い」のチャンスがある、という二つの戦略が示されました。
また、今週の注目材料として、9月10日(木)に予定されているECB(欧州中央銀行)の政策金利発表が挙げられています。このイベントは、特にユーロ関連通貨ペアのレンジブレイクのきっかけとなる可能性があるため、注意が必要です。
動画本編で、チャートを使った詳しい解説をぜひご覧ください。

